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「COBOL」開発者の不足が深刻に--レガシーシステムへの依存を続ける大規模組織

レガシーシステムは今も多くの大規模組織で稼働している。「COBOL」はこうした古いシステムを支えているが、そのスキルを持つ年配の開発者が退職し、人材不足が深刻化している。

 年配の開発者が退職し、それに伴い専門知識が失われていくにつれて、レガシーITシステムに依存する大規模組織がスキル不足という差し迫った問題に直面している。

 Advanced Softwareのレポートによると、大企業の約10社に9社(89%)は、レガシーITシステムの維持管理のスキルを持つITスタッフの不足を懸念しているという。

 一般的に、これらのシステムを支えているのは「COBOL」などのプログラミング言語だ。COBOLは1959年に設計されたプログラミング言語だが、今も大規模組織で広く使用されており、請求、口座、給与支払い、顧客取引など、重要な中央システムからのデータを処理している。

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 Advancedで欧州/中東/アフリカ地域(EMEA)のアプリケーションモダナイゼーション担当マネージングディレクターを務めるTim Jones氏は、COBOLなどの手続き型言語を理解できる開発者を見つけることがさらに難しくなっている、と述べた。主な原因は、こうした開発者が次々に定年を迎えていることだという。

 「さらに悪いことに、ほとんどの大学はメインフレームの課程を設けていない。COBOLのような手続き型言語をグリーンフィールド開発プロジェクトに使用するとは、もはや誰も夢にも思わないからだ」。Jones氏は米TechRepublicに対し、このように語った。

 「特に、変化が加速している今の時代において、なぜこのような古い技術が組織の重要なアプリケーションに使われ続けているのか、理解しがたいという人もいる。その理由は非常に単純で、レガシーシステムは安定性と堅牢性に優れているだからだ。問題なく動作し、構築当初の機能要件を満たし続けている」

 Forrester Consultingの2018年の調査によると、企業は5年間で平均23%のメインフレーム専門スタッフを失っており、これらの欠員の63%はまだ埋まっていないという。

 Advancedが調査した400の組織の4分の3は、COBOLが今でもメインフレーム資産の中で最も重要な言語であると回答した。

 最も普及している言語はCOBOLだが、一般的なメインフレーム資産には、「CA Gen」「CA Telon」から、アセンブラー、「Natural」「PL/1」まで、複数の言語タイプの組み合わせが含まれていることが多い。

 Advancedの調査で、アセンブリ言語(アセンブラー)が今なお大企業の66%で使用されていることが明らかになった。その他の主な言語は、「ADS/Online」が40%、CA Genが37%、CA Telonが24%、PL/1が15%だった。

 これらの言語が企業をより大きなリスクにさらしている、とJones氏は語る。「こうした言語の開発者のタレントプールはCOBOLと同じ速度で縮小しているが、使用率はCOBOLよりはるかに低い。COBOLは今もメインフレームツール群で最も広くサポートされ、理解されている手続き型言語だ」

 「現場のシステム担当者以外にNaturalを知っている人が文字どおり1人も見つからなかったため、莫大な費用を投じてコンサルタント数名に同言語のトレーニングを実施した鉄鋼会社を知っている」

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