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Pythonの成長は「爆発的」--AnacondaのCEOが分析する快進撃の要因

「Python」は幅広いユーザーに支持され、成長を続けている。Anacondaの最高経営責任者(CEO)が、他の追随を許さないPythonの成長について語った。

 データサイエンス(そして数値計算一般)におけるPythonの強みは、科学計算のパイオニアたちの初期の取り組みに負うところが非常に大きい。初期のPython開発者たちは、「Perl」などのウェブ開発言語に十分に対抗できるように調整を施したが、Pythonの生みの親であるGuido van Rossum氏は、科学計算コミュニティーとの友好関係を維持し、ニーズに合わせてPythonを改善することを奨励した、とWang氏は振り返る。そのおかげで、プロジェクトを分岐する必要性が最小限に抑えられた。

 こうして残ったのが、多くのことをうまくやれるプログラミング言語だ。Wang氏の見立てでは、他のプログラミング言語がPythonに追いつく可能性は低いという。

 Pythonには膨大な数のユーザーがいる。Pythonがどれほど広い範囲で採用されているか、十分に報じられていないと思う。現時点で、Pythonの採用はバイラルであり、エンジンだ。学校はPythonを教えている。そうすべきなのは明らかだ。中学生は「Scratch」では飽き足らなくなるだろう。本格的なプログラミングをやりたい。もちろん、「JavaScript」を学べば、魅力的なウェブページを作成できる。だが、データを扱う機械学習をやりたいのなら、もちろんPythonを使うことになる。そのため、大学で、高校で、そして中学校でPythonが教えられている。XYZのバイスプレジデントがPythonを学んで、ちょっとしたデータ分析を行っている。現時点で、誰にも止められない採用エンジンだ。他の言語が追いつくのは難しいだろう。

 これは、Pythonが完璧だということではない。

Pythonの成長に伴う痛み

 Wang氏の考えでは、Pythonは長らくパッケージングなどの問題を抱えている。既存のライブラリーや「C++」「Fortran」などを利用でき、先述のPythonのグルー言語としての特徴を活かして接続できるのは素晴らしいことだが、こうしたライブラリーをコンパイルする方法を理解する必要がある。Rubyのようなウェブ言語を扱う開発者は、これについてあまり心配する必要がない。Rubyはネイティブのコンパイル済みライブラリーには触れず、例外としてはSSLと暗号化、少数の最適化されたデータローダーが考えられるが、ほとんどの場合はすべて解釈される。

 Wang氏によると、van Rossum氏はこの機能でPythonを雑然とさせたくなかったため、Anacondaがそれを引き受けて、Python向けの独自のパッケージシステムを作成したという。Anacondaのディストリビューション(Red Hatが「Linux」でやったことに少し似ている)を使用すると、Fortranなどのコンパイルが難しいものを簡単に取り込んで、Pythonとシームレスに連携させることができる。さらに、Pythonのパフォーマンス改善への取り組みがコミュニティー内で活発化している。

 もちろん、やるべきことはまだ多くある。幸い、Pythonの人気の高さが意味するのは、成長を妨げる問題に何としても対処したいというコントリビューターが大勢いて、今も増え続けているということだ。Wang氏は次のように述べた。「ユーザーと既存のコード、価値あるビジネス上の問題が大量に存在するため、それらの問題を解決する人々にとって非常に有望で利益を生む市場が形成され、Pythonのエコシステムは(あらゆる)ハードルをうまく乗り越えていくだろう」

 あるいは、リーナスの法則を誤って引用するなら、十分な数のPython開発者がいればPythonの問題はすべて解決可能、ということになる。これはもちろん、Pythonのさらなる成長と採用拡大に大いに寄与するだろう。

 情報開示:筆者はAWSの仕事をしているが、本記事には個人的な見解を記している。

提供:Maria Vonotna/iStock/Getty Images Plus
提供:Maria Vonotna/iStock/Getty Images Plus

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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