生産管理

EBPに企業が注目すべき理由--俊敏性を高め収益性を上げる5つのメリット

デロイトによると、企業の最高財務責任者(CFO)はエンタープライズビジネスプランニング(EBP)に注目すべきだという。

 パンデミックによって事業計画に混乱が生じたことは間違いなく、最高財務責任者(CFO)が組織のために賢明な財務上の意思決定を行う上で大きなプレッシャーとなっている。Deloitteによると、CFOはエンタープライズビジネスプランニング(EBP)に注目すべきだという。これは、財務、運営、商業、マーケティングの各部門を統合し、目に見える事業価値を生み出すために、より良い意思決定を可能にする統合計画モデルだ。

 しかし、多くの人は何から始めれば良いのか、また混乱した世界市場を考慮した強固な計画をどのように構築すれば良いのか分からない状況だとDeloitteは指摘する。同社によると、今日の世界では、従来の計画モデルはあまりにも遅く、不透明でエラーが発生しやすく、変革への取り組みを主導することが多いCFOは、こうした欠陥を修正する上で重要な役割を担っているという。

EBPの要素

 Deloitteによると、EBPには俊敏性を高め、最終的には収益性を上げる5つのメリットがあるという。

  1. スピード:人、プロセス、データが統合され、瞬時に利用できることで、リアルタイムの計画サイクルが実現する。
  2. 透明性:部署間のサイロを壊すことで、計画作業によって説明責任が高まり、より良い意思決定が促される。
  3. 精度:EBPでは全ての計画者が同じデータソースを使って作業することができ、さらにデジタル技術によって人為的なバイアスを減らすことにもつながる。
  4. 連携:CFOをはじめとする業務執行責任者は、市場の変化を的確に予測し、意思決定を事業目標に連携できるようになる。
  5. 効率性:EBPは、手動で行っていた多くの計画作業を自動化したり排除したりできるため、時間と資金の節約につながる。

 Deloitteで事業財務と分析業務を統括するTadd Morganti氏によると、EBPは全く新しい概念というわけではないが、現在重要な考えとしては、異種システムを接続し、リアルタイムデータから洞察を得る能力だと言う。

 「企業は昔から、販売を計画しているもの、その販売方法、作る必要がある在庫にかかる費用、つまり原材料と工場の生産能力をエンドツーエンドの財務計画で最適に調整しようと常に試みてきた」(Morganti氏)

 しかしデータは古いものが多く、数日前の見方が含まれており、起こっている変化を反映していないという課題があったと同氏。ここで確実にすべきは、メーカーが年間を通じて適切な在庫量を維持できるようにすることだ。

 Morganti氏は、「本質的にサプライチェーンは古いデータで動いているため、結果的に全体が古い財務計画にまとめられてしまう」と語る。

 現在では、非常に身近な技術とクラウドで利用可能なリアルタイムデータの出現により、組織はあるシステムから別のシステムへとデータをリンクさせ、全てをつなげられるようになったが、これは一言で言えばEBPだと同氏は述べる。これにより、営業から製造、製品、マーケティング、財務に至るまで、連結された計画プロセス全体が得られるとMorganti氏は言う。

 「私たちが発見したのは、企業が初めて『プロセスを変更し、メモリーや処理コストの低いクラウドベースの技術を利用したい…なぜなら、そうすれば極めて大きな財務結果を得られるからだ』と言っていることだ」(Morganti氏)

 製品構成や一括販売、価格設定などに少しでも変更があった場合、EBPではその変更がサプライチェーンに伝わり、製造担当者は在庫状況を見ながら、生産の変更に必要なものを確認できる。

 「企業にとって大きなコストの1つは、大量の在庫を抱えることだ。なぜならこれによって多くの資本が吸い上げられてしまうからだ」とMorganti氏。「企業は今、サプライチェーンやメーカーに最新の販売促進計画や生産に必要なものを把握させることで、最終的な売り上げをより正確に予測し、運営資金を抑えることができるようになった」(同氏)

 計画がリアルタイムで調整されると、信頼できる情報源は1つになるため、さまざまな計画機能が同じデータセットを使用することになるとMorganti氏は言う。

ツールの変化

 Morganti氏は、リアルタイムでデータを提供する均質なツールを持つことが重要だと言う。これまで、グループはサイロ化され、データを共有しなければならないときは、ある時点での要約されたデータを共有していたと同氏は語る。

 現在では、例えば「Anaplan」のように、個々のシステムに対して垂直方向ではなく水平方向に切り込んでいく計画ツールが充実している。SAPやOracleといった大手ベンダーは、財務組織向けに開発されたツールを再構築し、水平方向に焦点を当てて販売していると同氏は言う。

 これにより、予測がはるかに正確になることで在庫レベルの調整が可能となり、運営資金の削減につながる。

 小さな変化の積み重ねだとMorganti氏は言う。この技術は水平方向に動作するように設計されているが、企業は異なるグループが使用できるメモリー内のリアルタイムデータも必要としている、と同氏は指摘する。「水平方向だけではこの問題は解決できない」

 Morganti氏は、Deloitteのファイナンスプラクティスは、時間の半分を顧客とのEBPに関するやり取りに費やしていると語る。「私たちにとって、これは劇的な変化だ。これはファイナンス分野の顧客との最大の話題の1つとなっている」

提供:marchmeena29, Getty Images/iStockphoto
提供:marchmeena29, Getty Images/iStockphoto

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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