人事・労務

リモートワークで従業員が疲弊--MS「Work Trend Index」レポートに見る解決策

マイクロソフトは、働き方に関する大規模調査「Work Trend Index」の結果を発表した。従業員が感じるリモートワークの問題点を紹介するとともに、ビジネスリーダーに必要な変化に向けた戦略も示している。

 1つの問題は、リーダーがパンデミック前よりも孤立していることだ。「リーダーは、コアグループと頻繁に話すことに力を入れるケースが多いように見受けられる。以前は全員参加の会議や会社のパーティーがあった。大規模な集会はまさにパンデミックが私たちから奪ったものだ。そのような集まりを開催できなくなったため、サイロ化が進んでいる」とJanardhan氏は説明する。

提供:Microsoft
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 募集する人材のリモートワークの割合を増やしている企業(LinkedInのリモート求人情報は5倍に増加)は、スタッフがリモートワークをするのに必要なものに必ずしも投資しているわけではない。42%の従業員は「オフィスの必需品」が不足していると回答し、10人に1人は自宅のインターネット接続が仕事で使うには十分ではないと答えた。リモートワークの費用を一部でも会社に負担してもらっているスタッフは、全世界でわずか46%だ。

 現状を認識していないリーダーは、不都合な真実を知って驚くかもしれない。41%の従業員が現在の仕事を1年以内に辞めることを考えている理由は、おそらくリモートの柔軟性と不十分なサポートだろう。「これはかなり重大なトレンドの拡大だ」とJanardhan氏。「Z世代、すなわち就職してから日が浅い、若い層に目を向けると、その割合は54%に高まる。こうした次の段階の働き方に対するリーダーのアプローチは、誰が会社に残って、誰が去り、誰が入社するかということに影響を及ぼすだろう。収益にも大きな影響があるはずだ。このような退職や転職が起きる中で、従業員全体をどのように管理すればいいのだろうか」

 Microsoftはその状況をテクノロジーで改善することについて、いくつかの提案をしているが、同レポートに記されている戦略の大半は、柔軟性とサポートの提供によって従業員体験を改善するという内容と、適切な規範を示すという内容だ。

 「今は歴史上の転換期だ。次の働き方の破壊的変化が起きようとしている。あらゆる企業が、どうすれば自社を改革できるのかを考えている」とJanardhan氏は語る。「このハイブリッドワークという新しい働き方を当たり前のものとみなしたい衝動に抵抗しなければならない。これは長年の思い込みを再考する機会だ。この時代から生まれる良いものを取り入れれば、改革を実施して労働(条件)を大きく改善できる、と私は確信している」

 ハイブリッドワークに関する企業内の文化的規範と、ワークスペースに関する新しい考え方を一致させる必要がある、とJanardhan氏は述べる。「特定の物理スペースに出入りすることを仕事と定義しているなら、それはもはや通用しない。組織には、『いつバッジを付けたのか、いつバッジを外したのか、何時間働いたのか』といったことについての文化がある。そうした文化は、新しいタイプの働き方に合わせて進化しなければならない。新たな働き方は、より個人的で、より大きな権限を与え、個人をより信頼するものだが、効果を発揮するためにガードレールを設ける必要もある」

 ハイブリッドワークを成功させるには、期待とテクノロジーの両方を変える必要がある、とJanardhan氏は指摘する。「ある場所から別の場所に通勤する必要がないからといって、立て続けに会議をしていたら、疲れ果ててしまうだろう。以前は、会議室に歩いて行く途中で、トイレに行ったり、水を飲みながら雑談したりするのが普通だった。それがなくなれば、すべてのチームのすべての人間が生産性を発揮できなくなってしまうだろう。仕事に没頭して共同作業をするために、認知能力の面で望ましい重要なスペースを作り出さなければ、最高のドキュメントや最高のコードを書くことはできない」

 Janardhan氏は、新しい「Viva Insights」ツールが役立つ可能性があると述べた。「人々は『これが集中する時間、これが仕事に没頭する時間、これが勤務後の時間』と決めたがっていることが明らかになっている。これによって、かつて対面でのやりとりから享受していた礼儀の文化が生まれる。デスクで仕事に没頭している人を見かけたら、邪魔はしないだろう。そうした人間的な感覚をTeamsの標準に取り入れることが、この取り組みの非常に大きな部分だ」

 しかし、リモートワークによる疲弊と戦うということは、休憩を取るように講義をすることではない。それはトップダウンで行う必要がある。「リーダーが仕組みを作って、『特定の時間を設けてチームと関わり、対話しようと思う。その時間はガードレールに沿ったものであり、仕事と私生活の効果的なスケジューリングの規範に合致する』と言わなければ、個人が『仕事終わりの時間を守るべきだった』と言うことはないだろう」

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