RPA

ハイパーオートメーションがRPAを次の段階へ--AIの活用でさらなる効率化

ハイパーオートメーションでは、RPAのようなプロセスに人工知能(AI)や機械学習といった技術を適用でき、それにより、RPAが提供する性能や価値を高められる。

 システムをエンドツーエンドで統合したいと誰もが思っていても、多くの企業では、互いに連動しないシステムや独自のデータ入力を必要とするシステムが常に存在しているのが現実だ。ロボティックプロセスオートメーション(RPA)は、ビジネスユーザーが相互に連携していない複数のシステムに、同じデータを繰り返し入力する手間を省く。

 RPAは、他のタイプの反復的なビジネスプロセスにも使用される。RPAは手間のかかる作業を取り除き、各ユーザーのために自動的にユーザーインターフェースにデータを配置するため、作業者が手動で作業する無駄な時間を省いてくれる。

 こうした能力の一方で、RPAには固有の課題もある。ローコードプロセスオートメーションを提供するMendixの製品マーケティングマネージャーであるAbel Verweg氏は、「別のユーザーがデータを複製しようとしたり、ユーザーインターフェースが変更されたりすると、自動化プロセスを継続するために新たなボットが必要になる」と言う。

 ハイパーオートメーションでは、人工知能(AI)や機械学習といった技術を、RPAのようなプロセスに適用できる。それにより、RPAが提供する性能や価値を高められる。

 「ある事例では、欧州を拠点とする銀行が米国に支店を開こうとしていた」とVerweg氏。「銀行口座を開設するためには多くの書類が必要だが、こうした書類を手作業で確認し、認証するのは非常に時間のかかる作業だ。経営者は、そういった作業をインテリジェントに自動化したいと考えている。これは、自動化されたデータベースのレビューのように見えるかもしれない。顧客がデータベース上でフラグがない場合や、顧客がすでに欧州支店の利用者であることを示す文書など、さまざまな理由で追加の調査が必要になる可能性がある場合、または雑多な取引を確認する必要がある場合は、従業員に通知される。この事例では、ユーザーエクスペリエンスにAIツールが導入されたが、これこそ銀行が必要としていることの核心だった」

 このプロジェクトでは、ユーザーは自動化の専門知識を持つMendixと協力した。しかし、ユーザーが誰と一緒に協力するかにかかわらず、ビジネスプロセスの専門家と技術プロセスの事業者は強力に連携する必要がある。

 「ハイパーオートメーションでは一般的に、企業に合わせて動作するシステムを構築できるIT担当者が多い」とVerweg氏は述べる。「プロセスの実行状況を企業に伝える際には、コミュニケーションが、より多くは、間違ったコミュニケーションが最大の障害となる。ここで不満が生じる事になる。ある企業が問題を見つけ、それをデジタル化したいと考えているとする。ハイパーオートメーションはスピードが命だが、プロセスを理解している人が、それを構築できる人と一緒に作業することも重要だ。共に協力して、解決策を構築しなければならない。この段階では、製品化までの時間は重要ではない。ここで重要なのは、価値を生み出すまでの時間だ」

 ここでは、企業がRPAのプロセスにハイパーオートメーションという形でAIを実際的に追加する方法を見てみよう。

 まず、適切な事業用の使用事例を見つけなければならない。例えば、RPAのプロセスにAIを組み込むことで、画像をスキャンして配送センターで作業者が扱う在庫の数を確認したり、法律事務所のために大量の文書をスキャンして特定の単語を探したりするなど、AIは手作業を取り除ける。

 次に、ビジネスユーザーとITは、プロジェクトを調整しなければならない。「市民開発者は、ハイパーオートメーションのツールキットを使うことができる」とVerweg氏は語る。「私たちの場合、2つの統合開発環境を持っている。これらは同じ基本モデルを使用しているため、別の環境で作業しているわけではない。プロのIT開発者であれば、カスタムJavaアクションを作成したり、本当に技術的な対応をしたりといったことが、必要に応じてできるだろう。これは全て、プロセスステップの可視化を使うことで、ビジネスユーザーがビジネスプロセスをモデル化する際に使用するのと同じツールでできる。このように、開発者はセキュリティや配置などが正しく設定されていることを確認できる。チームの同時性がより良い結果をもたらす」

 目標は、エンドツーエンドのプロセス自動化を実現しながら、従業員が以前に実行したワークステップをAIが判断することで、ワークフローの自動化を促進することだ。

 最高情報責任者(CIO)や経営幹部にとって、ハイパーオートメーションは、RPAプロジェクトの強化になる可能性がある。これは、ハイパーオートメーションが以下の3つの重要なことを実行できるからだ。

  1. 日常の作業にAIを取り入れられる。
  2. RPAの限界である画像などのビッグデータを処理できる。
  3. ビジネスユーザーとITのための統一された開発プラットフォームがある。

 「何かを自動化したければ、ビジネスとITの取り組みを全て同じプラットフォーム上で融合させる必要がある」とVerweg氏。「カスタマーエクスペリエンスと行程、全体的な目標を考え、そこから構築するのが最適だ」

提供:Roman3dArt/Shutterstock
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この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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