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ラズパイで機械学習モデル構築を容易に--Edge ImpulseのRaspberry Pi 4サポート

「Raspberry Pi」を使った組み込み機械学習アプリケーションの構築がEdge Impulseのクラウドベースの開発プラットフォームを利用することで容易になる可能性がある。

 「Raspberry Pi」は有能な小型マシンだが、独自の組み込み機械学習アプリケーションの開発に興味がある人にとって、同プラットフォームでカスタムモデルを訓練することは、これまで困難だった。Piの処理能力が限られているからだ。

 しかし、大きな進展があった。エッジデバイスでの機械学習向けのクラウドベースの開発プラットフォームを提供するEdge Impulseは米国時間4月12日、組み込みLinuxの分野に進出し、「Raspberry Pi 4」を完全かつ正式にサポートすることを発表した。その結果、ユーザーはデータをアップロードして、独自のカスタム機械学習アルゴリズムをクラウドで訓練し、それらをRaspberry Piに再度展開できるようになった。

 Raspberry Pi向けの新しい機械学習ソフトウェア開発キット(SDK)が先ごろ公開されている。「C++」「Go」「Node.js」「Python」の4つの言語用のSDKが提供されており、ユーザーは推論用に独自のカスタムアプリケーションをプログラミングできる。オブジェクト検出のサポートも追加された。つまり、Raspberry Piの所有者は、「標準的な」分類モデルに依存するのではなく、デバイスでキャプチャーされたカメラデータを使用して、独自のカスタムオブジェクト検出アルゴリズムを訓練することが可能だ。

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 これにより、開発者は、Raspberry Piのカメラを使用するか、あるいはウェブカメラをRaspberry Pi 4のUSBスロットの1つに接続することにより、独自のコンピュータービジョンアプリケーションを構築できる。Edge Impulseが披露した新しい機械学習機能のデモ動画では、同社のエンジニアの1人が、カメラを通して複数のオブジェクトを認識できるシステムを一から構築し、Raspberry Piに再度展開していた。

 新しいSDKを使用すると、カメラのマイクからデータを収集できるだけでなく、加速度計や磁力計、モーションセンサー、湿度センサー、温度センサーなど、Raspberry Piに接続可能なほかのあらゆる種類のセンサーからデータをキャプチャーすることもできる。

 Raspberry PiのテクニカルドキュメンテーションマネージャーであるAlasdair Allan氏によると、Edge Impulseのパフォーマンス指標は「有望」ではあるものの、Googleの「TensorFlow Lite」フレームワークを使用するものに比べると、依然として若干劣っているという。TensorFlow Liteも、Raspberry Piでの画像認識や音声認識などの深層学習タスク用の機械学習モデルを構築する機能をユーザーに提供している。

 ただし、機械学習アプリケーションのデータタイプとユースケースは非常に多様なので、「よく似たモデル間でもパフォーマンスを比較するのは極めて困難である」とAllan氏は指摘した。

 「Edge Impulseの新たな発表は、2つの非常に重要なものを提供する。データを収集してモデルを訓練した後、これらのカスタムモデルをエッジに展開する、ゆりかごから墓場までのフレームワークと、抽象化レイヤーだ」(同氏)

 「興味深いことに、ソフトウェアの抽象化(石化と呼ばれることもある)を拡大する一般的なトレンドの一部として、深層学習がソフトウェアを浸食するようになっている。恐ろしいことのように聞こえるが、それは、より少ない労力でより多くのことを実行できるようになることを意味する。決して悪いことではない」

カスタムモデルが豊富にある。提供:Raspberry Pi
カスタムモデルが豊富にある。
提供:Raspberry Pi

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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