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コロナ禍で購買行動のデジタル化進む--生活必需品もメーカーから直接購入

購買行動のデジタル化、つまりEコマースへの移行で「食料品店で通常は購入するような生活必需品についても、メーカーから直接デジタル購入する割合が増えている」という。セールスフォースが調査した。

 顧客のデジタル購入は続き、Eコマースは企業向け(B2B)と個人向け(B2C)にとって重要な役割を果たす――。Salesforceの日本法人セールスフォース・ドットコム(千代田区)が3月16日に公開したEコマース年次調査レポート「Eコマース最新事情」(第1版)の日本語翻訳版で明らかになった。

 同レポートは、「新型コロナウイルスの影響で、世界中でほぼ一夜にしてコマースの状況が大きく変わった。また、以前から進行していたデジタルチャネルへの大規模な移行が加速した」とし、「パフォーマンスが順調なチャネルもあれば、そうではないチャネルもある。ビジネス上の判断や投資の優先度は企業によってはなはだしく異なり、それがコロナ危機下でのパフォーマンスの差につながっている」と説明する。

 B2Cコマースでは、実店舗からデジタルコマースへの移行が顕著で広範囲に及んでおり、実店舗とデジタルコマースの境界線があいまいになっている、と同レポートは述べる。パンデミックで多くの消費者が自宅待機を強いられたため、Eコマースの収益は前年比で第2四半期に75%、第3四半期に55%と拡大している。オンラインでのブラウジングが増えただけでなく、コンバージョン数も大きく伸びているという。

 「全世界の10億人を超える消費者の購買行動を分析すると、2020年にEコマースが広く普及したことが分かる」(同レポート)

Eコマースの変化
提供:セールスフォース・ドットコム

 購買行動のデジタル空間への移行は、消費者とブランドの関係にも影響を及ぼしており、直販(D2C)が活発化している。食料品店で通常は購入するような生活必需品についても、メーカーから直接デジタル購入する割合が前年比200%となっているという。2020年の年末商戦でも食品や飲料がオンラインショッピングの支出カテゴリとして上位に入ったことから、消費者の利便性志向が浮き彫りになっていると同レポートでは説明している。

 パンデミックの影響で消費者との対面での対応が減ったことで、デジタル空間での対応が増加しているという。同レポートは、消費者が実店舗からデジタル空間に向かっていることから(Salesforceではこの変化を「エッジでのショッピング」と呼んでいるという)、ブランドは顧客のいる場所に届くための対応を求められていると述べる。

 「B2Cのリーダーの間では、実店舗は今もビジネス戦略において役割があり、投資先として上位に位置づけられるという点で見解が一致している。しかし、ソーシャルメディアやウェブサイトでの露出は、それ以上に重要だ」と同レポート。「新型コロナウイルスの影響で、商品の検索と購入が急速にデジタル空間へと移動した。以前は商品探しの中心的な場所であった店舗は、注文に対応する場所に変わってきている」

 デジタルへの急速な移行はあらゆる企業で進んでいるが、B2B企業も例外ではないという。B2B企業の83%はすでにオンラインでの販売を実施しており、ほとんどがデジタルへの投資を継続していると同レポート。B2Bの回答者にとってEコマースは、投資先の販売チャネルとしてトップに挙がっている(65%)。

 「対面営業チーム」の役割については、各業界によって意見が分かれており、医薬品、食料と飲料、医療機器、消費財のB2Bリーダーは多くの場合、投資強化を支持しているという。一方、他の業界のリーダーは、「B2BのEコマースソリューション」への投資強化を報告する傾向があったと同レポートは述べている。

 同レポートでは、組織のパフォーマンスに応じて調査の回答者を次の3グループに分類している。

  • パフォーマンスが高いチーム(35%):デジタルコマースにおいて、自分の組織が大きく成功していると評価している
  • パフォーマンスが中程度のチーム(55%):デジタルコマースにおいて、自分の組織がある程度成功していると評価している
  • パフォーマンスが低いチーム(10%):デジタルコマースにおいて、自分の組織が成功していないと評価しているか、デジタルコマースにまったく投資していない

 B2B企業がEコマースプラットフォームを選ぶときの優先事項は、この3つのパフォーマンス分類すべてで「顧客満足度」が上位に挙がっている。だが、パフォーマンスが高い企業と中程度の企業は「デジタルイノベーション」も重視。これに対して、パフォーマンスが低い企業は「収益」を重視している。パフォーマンスが高い企業は特に「コスト」の優先度が低い傾向があるが、「プラットフォームのカスタマイズ」への関心が比較的低い結果となっているのは、パフォーマンスが中程度と低い企業と共通しているという。

デジタルソリューション選択時の重要要素
提供:セールスフォース・ドットコム

 同レポートは、2020年8月中に実施された二重盲検調査に基づいており、回答は、ディレクター以上の指導的役割を担う1373人の常勤Eコマースリーダーから得たと同社では説明している。回答者は、北米、中南米およびメキシコ、アジア太平洋、日本、ヨーロッパのB2B、B2C、B2B2C企業のコマース責任者で、回答はすべてサードパーティーのパネルプロバイダーによって収集されたもので、Salesforceの顧客には限定されていないという。

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