前回の記事において、「IBM i(AS/400)」の旧来型アプリケーションはIBM i上でオープン化できることを紹介した。今回は更に一歩進めて、旧来型アプリケーションと新しいアーキテクチャで作られたIBM i内外のアプリケーションを連動したモダナイゼーションや、クラウドとの連携による更なる進化方法などを紹介する。
システムをつなぎ合わせるAPIの重要性
「APIエコノミー」という概念が語られだして久しくなった。これは、ネットワークを介してさまざまな企業が提供する機能と自社独自の機能をつなぎ合わせ、新しいサービスを構築できるようになったことで生まれたものである。
技術者ではない方は、企業のウェブサイトにおけるオフィス所在地の案内に、「Google Maps」の機能が組み込まれていることを思い出してほしい。日々利用しているスマートフォンのアプリケーションも、その提供会社が独自に作った機能だけでなく、ネットワークを介して他の企業が作った機能のAPIと連携して作られている。このAPIの利用は日々発展と応用の進歩を続け、企業内システムの新規構築においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)化を背景に標準となりつつある。
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