人事・労務

企業に浸透するリモートワーク--成功に向けた8つの戦略

リモートワーク中心のモデルに移行するには、勤務体制を抜本的に見直し、新たな企業文化を構築する必要がある。企業幹部が挙げる8つの戦略を紹介する。

 リモートワークは新しいものではないが、事業運営の不可欠な部分として組み込もうとする企業が増えており、私たちが知るところの働き方が大きく変わることになりそうだ。

 これはテクノロジーだけに関わる話でもない。リモート中心のモデルに移行するには、事業運営のあり方を全面的に見直す必要があり、当然ながら、仕事との関係や日々の仕事への取り組み方の大幅な変革が伴う。企業は今の早い段階で措置を講じることで、クラウドベースの働き方への移行をより円滑に進め、全員にとってより大きな成功を収められる可能性がある。

1. リモートチームの成功を信じる

 Dropboxのメディアテクノロジーズ担当グローバル責任者のAndy Wilson氏によると、信頼は生産性の高い分散型ワークフォースを実現する秘訣だが、リモートワークの成功にはこれ以外にも重要な戦略がいくつかあるという。

 たとえば、チームとのコミュニケーションの方法やそのタイミングを学ぶとともに、皆が自分の優先事項に取り組める環境を確保する必要がある。「外部からのノイズや絶え間ない通知を削減すれば、効果的に優先順位を付けて計画を立てられるようになる」。Wilson氏は米TechRepublicに対してこのように語った。

 「リーダーはチームのTo-DoリストとOKR(目標と主要な結果)を調べて、本当に重要な優先事項に専念する必要がある」

 チームが任されたタスクに優先順位を付ける権限を与えられたと感じるようになったら、リーダーはチームメンバーが自分に合った方法で作業することを認める必要がある、とWilson氏は述べる。

 これに関して重要なのは、期待することを明確に示してから、チームメンバーを信頼して自分のスケジュールを管理させ、順調に作業が進んでいるかどうかを忘れずに確認することだ。

 Wilson氏はさらに次のように語った。「自分の時間の管理を任されており、ビジネスの目標を達成するための適切なツールを提供されている、と従業員が感じられるようになれば、ビジネスリーダーは最適な成果を出すための環境を整えたといえる。このような結果は、マネージャーからの信頼が増すことにつながるだろう。これは好循環だ」

2. デジタルサポート体制を整備する

 2020年には、旧来の働き方の多くが突如として中断されることになった。パンデミックはいずれ収束するはずだが、多くの人にとって新しい働き方が恒久的なものになるだろう。

 Google Cloudの英国およびアイルランド担当マネージングディレクターであるPip White氏は、COVID-19によって仕事のやり方を考え直す緊急性が高まった、と述べている。

 企業の新しい作業環境ではサポート体制が重要な部分になるだろう、とWhite氏は米TechRepublicに語った。「経営者はこれまで以上に、柔軟性と共感能力を自社の文化に組み込んで、主介護者となっている従業員の負担を軽くする必要がある。一般的に、主介護者は女性であることが多い」とWhite氏。

 「われわれはハイブリッドワーク環境の必要性を認識している。これは、企業と従業員がデジタルワークスペースを活用して、場所にとらわれることなく新しいアイデアを生み出し、互いにつながることができる環境だ」

 こうした新しい働き方の時代への移行が成功するかどうかは、コミュニケーションツールやコラボレーションツールによって、従業員の関心、生産性、つながりをいかに維持するかにかかっている、とWhite氏は述べるが、一方で、働き方のニューノーマルによって、さらに多くの課題が生じる可能性が高いとも指摘している。

 「各社がこれらの課題と機会にどう対応するかによって、将来的にどれだけ重要な存在になれるかが決まるだろう」とWhite氏は語る。

 「どんなに不快な変化にも取り組んで、根本的な変革の機会を受け入れる企業が、これまで以上に力をつけることになる」

3. テクノロジーを中心に据えて採用プロセスを見直す

 LinkedInによると、同プラットフォームに掲載されるリモートジョブの求人数が2020年6月以降に4倍に増加したという。LinkedInの調査では、リモートジョブの掲載により、応募者の地理的な多様性が20%上昇したことが明らかになった。

 企業がこの変化に適応して効果的なリモートワーク戦略を構築する方法の1つは、高度なスキルを持つ労働者の採用とつなぎとめについて再考することだ、とLinkedInのグローバルカスタマーサクセス担当責任者のJennie Dede氏は語る。

 「優秀な人材の採用に関して言えば、長期的なリモートワーク計画の導入に前向きな企業は、オフィス所在地の周辺だけでなく、世界中の候補者に手を伸ばせるようになり、以前よりも多様性に富む人材パイプラインの構築が可能になる」(Dede氏)

 リモートワークはバーチャル採用の継続にもつながる、とDede氏は述べる。企業がビデオ面接やリモート評価を試すことは過去にもあったが、COVIDによってそれらが定着した。

 「ほぼすべて(81%)の採用担当者が、バーチャル採用はCOVID収束後も続くと考えていることが、当社のデータから明らかになった」とDede氏。「これが企業に意味するのは、バーチャル採用プロセスに磨きをかけて体系化し、適切なテクノロジーを用意して、採用を候補者にとってシームレスで魅力的なものにする必要があるということだ」

「人事・労務」で読まれている記事

TechRepublic Japanで人気の記事

編集部オススメ

トレンドまるわかり![PR]

財務・経理
人事・労務
人事評価
人材管理
人材採用
給与計算
給与明細配信
勤怠管理・労務管理
eラーニング
マイナンバー
マーケ・営業
購買・調達
生産・製造
データ分析
コミュニケーション
通信・通話
文書・コンテンツ
PC・モバイル
新興技術
ITインフラ
クラウドサービス
OS・ミドルウェア
開発
データベース
運用
セキュリティ

ホワイトペーパーランキング

  1. マンガでわかる「ルール駆動開発」レガシーモダナイズを成功させる開発手法を基礎から理解する
  2. 5分でわかる、レポート作成の心得!成果至上主義のせっかちな上司も納得のレポートとは
  3. APIエコシステムを狙うサイバー攻撃が急増、Webアプリにおける最新のAPIセキュリティ対策とは?
  4. クラウドやコンテナ利用が増える中、世界の企業が利用するAPI経由の安全なアプリ構築手法とは?
  5. ウェビナーによる営業活動が本格化、顧客接点が増加する一方で見えてきたハードルと解決策とは?

Follow TechRepublic Japan

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]