前回は、長年の開発とメンテナンスを繰り返した結果、肥大化、冗長化した「IBM i(AS/400)」のアプリケーション資産をスリム化する方法を提示させていただいた。今回はスリム化後のIBM iのままで実現できるオープン化について紹介する。
レガシーとオープンは何が違うのか
さまざまなモダナイゼーションに関連する記事や資料を調査すると、中にはオープンシステムの対義語としてレガシーシステムがあるイメージで書かれたものも見受けられる。この両者の明確な定義は難しいが、オープンシステムの逆は、例えば特定のソフトウェアベンダーの独自の仕様で外部連携や応用が効きにくいなどのクローズドなシステムで、レガシーシステムで無いことは確かである。その証拠に1990~2000年代にかけて作られたレガシーなオープンシステムはモダナイゼーションの対象として良く話題に上がり、リプレース案件としてはメインフレームやオフコンのモダナイゼーションより遥かに多いという事実がある。
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