人事・労務

リモートワークの課題とチャンス--改善へとつながる6つの変化

2020年には、多くの企業がリモートワークへの移行を急ピッチで進めた。現在のリモートワーク環境の問題点と、その解決策を考える。

 リモートワークを長期戦略に組み込もうとしている企業は、新たなテクノロジーの課題を抱えることになる。企業は予測不可能な世界における柔軟性と俊敏性の重要性をCOVID-19から学び、ビジネスリーダーは2021年とそれ以降のリモートワークの成功に必要なツールがどのようなものかを理解しようとしている。

チームの継続的なコミュニケーションに適したテクノロジーを見つける

 従業員たちは声を大にして、はっきりと意見を表明した。リモートワークがなくなることはない。そのため、リモートで働ける人は、どこにいても最高の仕事ができるツールを提供するよう、企業に求めるようになるだろう。

 Slack UKの責任者であるStuart Templeton氏によると、熟練のデジタルワーカーの獲得競争が激化する中で、今後も優秀なテクノロジー人材を引きつけてつなぎとめたい企業は、基本的なコミュニケーションツール以上のものを検討する必要があるという。

 「人材のつなぎとめを優先している組織もあれば、人材獲得を優先事項とする組織もある」。Templeton氏は米TechRepublicにこう語った。「新たな人材をそろえてつなぎとめようという流れが、同じ都市や国の中だけでなく、世界中で強まっているため、人材をめぐる争いはさらに熾烈になっていく」

 Slackの調査では、ナレッジワーカーの83%がリモートワークまたはハイブリッドワークモデルを望んでおり、フルタイムのオフィスワークに戻りたい人は17%にとどまった。したがって、ビジネスリーダーは、価値の高い仕事を自律的かつ非同期的に行えるようにするテクノロジーをチームに提供すると同時に、知識の共有を促進するオープンな職場を作る必要がある、とTempleton氏は述べる。

 「幸い、個人に最大の価値を付加するツールは、企業全体の利益となるプロセスとオープン性を確立するうえでも役立つ」(Templeton氏)

 テクノロジーの採用だけにとどまらず、テクノロジー人材にとって魅力的な職場を作ることの目的は、従業員が自分の望むように働けるようにすることだ、とTempleton氏は語る。

 「これを実践すれば、既存の人材をつなぎとめるだけでなく、同じような価値観を持ち、仕事の世界の最前線にいる企業の一員になりたいという新たな人材を引きつけることもできるだろう。企業で最も価値のある資産、すなわちテクノロジーを運用できる適切なテクノロジー人材がいなければ、リモートワークを成功させることはできない」

ただし、過剰な選択肢を与えない

 企業は将来におけるリモートワークとハイブリッドワークの戦略の形を理解しようと努めているものの、生産性アプリは依然として日常業務の不可欠な部分だ。

 だが現在のところ、同じタスクを実行するために多種多様な製品が使用されている。そのせいでチーム内に摩擦が生じ、生産性に影響が及ぶ可能性がある、とLinkedInのエンジニアリング担当バイスプレジデントであるSabry Tozin氏は述べた。

 「各自が好みのビデオ会議製品を2〜3種類のプラットフォームから選んでいるような状況だと、チームが協力して、その場ですぐに接続する必要が生じたときに、厄介な問題が発生するかもしれない」。Tozin氏は米TechRepublicにこう語った。

 「さらに、こうした認知的過負荷がかかると、従業員の共同作業と生産性に関してこのようなビジョンを持つチームには明確さや方向性がない、と感じてしまう」

 Tozin氏は、望ましいアプリケーションとプラットフォームのセットをリーダーが決めるように提案する。「最初は、このやり方は命令的で、従業員の選択権を奪うように思えるかもしれないが、実際には、使用するプラットフォームを標準化することで、共同作業が改善され、よりシームレスな作業体験が可能になる」と同氏は語る。

 「このような標準化に関する決定は、従業員の働き方や従業員が共有する意識といったシグナルに基づいて下すことが極めて重要だ。そうすれば、最終的に、特定のタスクに最適な製品やプラットフォームを決められるようになる」

 Tozin氏はさらに、このパラダイムは開発者の満足度と生産性にも波及すると述べた。「エンジニアに最高のツールを提供できれば、企業としてイノベーションを加速でき、さらにチームの満足度も向上する。この点を踏まえたうえで、次のように自問しなければならない。『これと同じ考え方を、全従業員に提供する生産性ツールに適用するにはどうすればいいか』」

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