サムスンの新しいスマートフォンには、「Galaxy S21」「Galaxy S21+」「Galaxy S21 Ultra」の3機種がある。いずれも発表日は米国時間1月14日で、偶然にも「CES 2021」の最終日と重なった。だが、CESの公式イベントの一環として発表されたわけではなく、韓国からライブストリームされたバーチャルイベント「Samsung Unpacked」での発表だった。
サムスンは同イベントに「Welcome to the Everyday Epic」(毎日が特別に)という事前タイトルを付けていた。これは、毎日を特別な1日にすることができるという同社の考えに基づくものだ。予想どおり、これら3つのデバイスには多数の機能が搭載されている。「S」シリーズの過去のスマートフォンから大きく変化した点もあり、S21 Ultraは「S Pen」をサポートする。これまで、S Penに対応するサムスンのスマートフォンは「Galaxy Note」シリーズだけだった。
これはサムスンの定期的な発表サイクルの一環だが、例年よりも少し時期が早い。その理由はおそらく、2021年冬にバルセロナで「Mobile World Congress」が開催されないことだろう。2020年2月11日には、サンフランシスコで開催された対面式のイベントで、「Galaxy S20」フラッグシップスマートフォンのラインアップとして、Galaxy S20、「Galaxy S20 +」「Galaxy S20 Ultra」が発表された。その後、2020年8月に初めて完全デジタルで開催されたGalaxy Unpackedにおいて、「Galaxy Note 20」と「Galaxy Note 20 Ultra」が発表されている。
「2021年には、高級スマートフォン市場において、当社が分岐と呼ぶ現象が起きており、さまざまなタイプの消費者の間でニーズの多様化が進んでいる。これが起きているのを実際に確認したのが、2020年のSシリーズとNoteシリーズの発売時だ」。Samsung Electronics Americaのプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのDrew Blackard氏はこのように語る。「一方では、価値を優先する姿勢を強めている消費者がいる。最も高価なスマートフォンを購入する気にはならないという意見や、もっと手頃な価格のモデルでも自分のニーズには十分そうだという声を耳にしている。だが、他方では、最新のGalaxyデバイスを手に入れる必要があるという人も依然としている」。Blackard氏によると、S20もNote 20も、発売後の最初の1カ月でサムスンの売上高で最も大きな割合を占めたのは各シリーズのUltraモデルだったという。
Galaxy S21の各モデルは前シリーズよりも低価格に
Blackard氏はGalaxy S21とGalaxy S21+について、機能が豊富なスマートフォンを「2020年よりも手頃な価格」で手に入れたい人向けに設計されている、と述べた。価格は、Galaxy S21が799.99ドルから、Galaxy S21+が999.99ドルからだ。
残り本文:約4839文字 ログインして続きを読んでください。