データの並べ替えは簡単だ。「Microsoft Excel」では多くの場合、キーボードショートカットなど、並べ替えのための機能を多数利用できる。実行する並べ替えはほとんどが単純なものなので、その機能について考えることはない。だが、複数列の並べ替えとなると、クリックや選択の回数が増える。それでも簡単だが、作業の流れが止まる場合があり、一部のユーザーはあまり遅くなるのを好まない。今回はまず、単一列を並べ替えるキーボードショートカットの使い方を紹介する。次に、2列の並べ替えを実行するマクロを見ていく。
筆者は「Windows 10」の64ビット版システムで「Microsoft 365」を使用しているが、古いバージョンを使っても構わない。作業用のデータは自分で用意してもいいし、デモ用の.xlsmファイルと.basファイルをダウンロードしてもいい。本記事の内容はブラウザー版には適していない。
Excelで単一の列を並べ替える方法
全くの初心者でも、単一列で昇順や降順の単純な並べ替えは実行することができる。これには、並べ替えたい列の内側で任意の場所をクリックし、「データ」タブで「並べ替えとフィルター」グループの並べ替えオプションのいずれかをクリックする。「ホーム」タブで「編集」グループの「並べ替えとフィルター」をクリックしてもいい。あるいは、セルを右クリックして、「並べ替え」をクリックし、表示されたサブメニューから適切なオプションをクリックする方法もある。図Aは、「Num」(数)フィールドで昇順の並べ替えを実行しているところだ。
図A

タブのオプションやショートカットメニューを使用して、並べ替えのオプションにアクセスする。
並べ替えのショートカットを使用すれば、キーボードから手を離さずに同じ操作を実行できる。並べ替えたい列の任意の場所にカーソルを置いた状態で(もちろんデータセット内で)、「Alt」「A」「S」「A」を押すと昇順の並べ替えが、「Alt」「A」「S」「D」を押すと降順の並べ替えが可能だ。「ホーム」タブの機能を使用する場合は、「Alt」「H」「S」「S」か「Alt」「H」「S」「O」を押す(これらのショートカットの方が覚えにくい)。では、基本を理解したところで、複数列の並べ替えに進もう。
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