先日、Seeedの「Odyssey」シングルボードコンピューターと「re_computer」ケースをレビュー用に受け取った。これらのタイプのコンピューターは非常に幅広い用途に対応できるため、IT分野で極めて大きな価値を持つものだと、常々感じている。デスクトップやキオスクとして使ってもいい。モノのインターネット(Internet of Things:IoT)はどうか。もちろん問題ない。複数台を組み合わせて、小規模なコンテナー環境を構築するのもいいだろう。超小型フォームファクターのコンピューターが必要となるあらゆる場面に、ソリューションはある。
「Raspberry Pi」はシングルボードコンピューターの定番製品だ。Seeedから連絡を受けたとき、最初は「Raspberry Piではないのか」と思ったが、筆者はこれまでずっとマイナーな製品を支持してきたのだから、Odysseyも試してみるべきだと考えた。
筆者がSeeedのシングルボードコンピューターに感銘を受けたのは、何ら驚くことではないだろう。というのも、このサイズの印象的な製品を作るのは、さほど難しくはないからだ。あまり搭載するものはなく、十分なシステムリソースさえあれば、正常に機能するデスクトップやサーバーを誰でも簡単に展開することができる。
全体的に見ると、これまでで最も楽しい体験ではなかったが、最終的には、正常に機能し、「Ubuntu Desktop 20.04」を快適に実行できるシステムが完成した。先に進む前に、送られてきたユニットのスペックを紹介しておこう。
Seeed Odysseyのスペック
CPU:「Intel Celeron J4105」、1.5〜2.5GHz
「Arduino」マイクロコントローラー:「Microchip ATSAMD21G18 32-Bit ARM Cortex MD+」
GPU:「Intel UHD Graphics 610」、200〜700MHz
RAM:8GBのLPDDR4
ストレージ:SanDiskの64GBのeMMC V5.1(microSD拡張スロット付き)
ワイヤレス:Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz)、Bluetooth 5.0
ネットワーク:「Intel I211AT」PCIeギガビットLAN×2
オーディオ:マイク/ヘッドホンコンボジャック
USB:USB 2.0 Type-A×2、USB 3.1 Type-A×1、USB 3.1 Type-C×1
ビデオインターフェース:HDMI(最大解像度4K/30Hz)、DisplayPort(最大解像度4K/60Hz)
その他:SIMカードソケット、SATA III、M.2
価格:Odysseyボードが255ドル、re_computerケースが24.90ドル
Celeronプロセッサーを搭載しているため、スペックはミッドレンジの下の方だが、だからといって、少しランクが上の製品と張り合えないわけではない。
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