企業はデータを必要としており、MicrosoftのExcelは長年にわたって、そのデータの分析と使用において重要な役割を果たしてきた。スプレッドシートは、柔軟性と拡張性に優れ、分析に最適な数式やマクロを備えていることから、ビジネスアナリストの定番のツールとなっている。
しかし、そうした役割の多くは「Power Platform」と「Power BI」に引き継がれた(元々はExcelのツールセットだったものが独立した製品になった)。とはいえ、その引き継ぎは常に円満に進められ、2つのツールが効果的に連携して、「Power Query」ツールを共通のデータETL(抽出、変換、読み込み)パイプラインとして使用している。これらのツールを活用することで、ほぼどんなデータソースからでも、データで何をしたいかに応じて、Power BIレポートとExcelスプレッドシートのどちらにでも移ることができる。
組織データ型を利用する
Power BIは、ビジネス自動化ツールスイートPower Platformの一部になったことで、Microsoftの基幹業務ソフトウェアツール「Dynamics 365」を支える複数の技術と、より深い連携が可能になった。そのため、組織データ型の作成と命名に必要なツールが利用可能になり、Power BIを信頼できるソースとして使用できる。Power BIのおすすめのテーブルを使ってデータセットをExcelと共有し、重要なビジネスデータに特定のデータ型を設定できるようになった。
データを2つのツール間で転送する機能は重要だ。Power BIのPower Queryは複雑なクエリを簡単にするのに役立つが、視覚化に重点を置いている。強力なツールではあるものの、適切に使うには、ある程度の専門知識が必要だ。軸の値やプロットの種類の選択を間違ったせいで、誤った結論が導き出された、ということが起きやすい。Excelとそのツールやサービスに習熟している人にとって、ExcelとPower BIの連携は非常に理にかなっており、Excelでクエリや数式を作成してPower BIに公開し、Excelだと作成に時間がかかるダッシュボードや視覚データを構築することができる。
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