データやアプリ、そのほかの資産をクラウドに移行する企業が増えるにつれて、セキュリティがさらに大きな懸念事項になる可能性もある。企業はセキュリティ保護の大部分または一部をクラウドプロバイダーに任せており、データやそのほかの資産を安全な状態に維持する取り組みにおいて、少なくともクラウドプロバイダーと協力することができると期待している。しかし、プロバイダーを信頼している場合でも、ある程度は不安になるはずだ。セキュリティ会社のBitGlassは新しいレポートで、クラウドのセキュリティに関する懸念のいくつかを説明し、IT担当者やセキュリティ担当者にアドバイスを提供している。
「2020 Cloud Security Report」で、BitGlassは主要なサイバーセキュリティコミュニティーと協力して、IT担当者やセキュリティ担当者を対象にそれぞれが所属する組織のクラウドセキュリティについて調査を実施した。この調査では、世界中の350人以上のITおよびセキュリティ担当者から回答を得たが、その大半は米国在住だ。
全回答者のうち、33%はパブリッククラウドのセキュリティについて極めて懸念していることを認めた。40%は非常に懸念しており、20%はある程度懸念している。まったく懸念していないと述べた回答者は、わずか2%だった。
これらの調査結果にもかかわらず、調査対象者のほぼ半数はクラウドベースのアプリとソフトウェアについて、オンプレミスのものとほぼ同じくらい安全だと考えていると回答した。約28%はクラウドベースのコンテンツの方が安全であると述べ、27%はクラウドベースの方が安全性は低いと答えた。この一見矛盾するように思える調査結果は、次のことを示している。ITおよびセキュリティ担当者は、パブリッククラウドを本質的に安全だとみなしているが、それを安全に使用する自らの能力に関して、さまざまな課題に直面する可能性がある。
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