PC・モバイル

ラズパイ4搭載PC「Raspberry Pi 400」--コンパクトなキーボード一体型

「Raspberry Pi 400」は、アップデートされた「Raspberry Pi 4」をコンパクトなキーボードに直接組み込んだ製品だ。

 Raspberry Pi Foundationの人々は、大胆なアイデアを実行に移すことを決してためらわない。新しい「Raspberry Pi 400」もその一例である。Raspberry Pi 400は、英国に拠点を置く同コンピューターメーカーの最新デバイスであり、アップデートされた「Raspberry Pi 4」をコンパクトなキーボードに直接組み込んだ製品だ。

Raspberry Pi 400は家庭用PCに必要なすべてのもの(ディスプレイは除く)を100ドルで提供する。提供:Raspberry Pi Foundation
Raspberry Pi 400は家庭用PCに必要なすべてのもの(ディスプレイは除く)を100ドルで提供する。
提供:Raspberry Pi Foundation

 Raspberry Pi 400は、80年代に人気を博した家庭用8ビットコンピューター群を思い起こさせる。そのオマージュは意図的なものだ。「Raspberry Pi」の共同開発者のEben Upton氏によると、Pi 400は「ZX Spectrum」や「Commodore Amiga」「BBC Micro」などのデバイスに触発されたものだという。これらのデバイスは基本的にマザーボードが統合されたキーボードであり、ユーザーはそれを画面に直接接続して使用する。

 Upton氏はRaspberry Pi 400を発表するブログ投稿で、「Raspberry Pi Foundationは昔からずっとPCを扱う組織だった。1980年代の家庭用コンピューターに触発されたわれわれの使命は、プログラム可能な高性能コンピューターを手頃な価格で世界中の人々に届けることだ」と述べた。

 「そして、これらの古典的なPCに触発されて開発したのが、Raspberry Pi 400である。完全なPCをコンパクトなキーボードに組み込んだ製品だ」

 Raspberry Pi 400は基本的に「Raspberry Pi 4 Model B」をキーボードの内側に組み込んだ製品だが、クロック速度が若干向上している。過熱の問題を解消するため、特別に設計された排熱機構も備えている。Upton氏は、「より高速で冷却性能を強化した4GB搭載Raspberry Pi 4だ」と説明している。

 技術スペックを紹介すると、Raspberry Pi 400は64ビット、1.8GHzのARM「Cortex-A72」クアッドコアCPU(Pi 4は1.5GHzのプロセッサーを搭載)、4GBのRAM、Bluetooth 5.0接続、内蔵Wi-Fi、ギガビットイーサネット、デュアルディスプレイ出力、4K動画再生機能を備える。

 Pi 400には、2基のUSB3.0ポートと1基のUSB2.0ポートが搭載されている。過去のモデルと同様、GPIOピンが利用可能なので、ユーザーはコンポーネントを接続して、独自のプロジェクトを構築することができる。

 Raspberry Pi Foundationは2種類のパッケージを提供している。70ドルを払うと、本体以外に何も付属しないPi 400が手に入る。さらに30ドルを追加すると、Raspberry Piが「Christmas morning product」(クリスマスプレゼントに最適な製品)と呼ぶ完全なキットを入手できる。この完全なバンドルには、Pi 400の本体に加えて、USBマウス、電源、micro HDMI-HDMIケーブル、「Raspberry Pi OS」が書き込まれたSDカード、公式「Raspberry Pi Beginner's Guide」(Raspberry Piビギナーズガイド)の第4版が含まれる。100ドルにしては、充実している。

これはキーボードであり、コンピューターでもある。
提供:Image: Raspberry Pi
これはキーボードであり、コンピューターでもある。
提供:Image: Raspberry Pi

究極の在宅勤務キットになるか

 2020年には、新型コロナウイルスのパンデミックを受けて、消費者が在宅勤務や学習のための手頃なソリューションを急いで手に入れる必要が生じたため、Raspberry Pi Foundationのデバイスの需要が急増した。

 出荷台数が過去最高を記録しているにもかかわらず、同社は新しいデバイスを次々にリリースしている。4月には、「High Quality Camera」を発売した。「Raspberry Pi Compute Module 4」については、リリースから1カ月も経っていない。

 Raspberry Pi 400の発売によって、Raspberry Pi Foundationはリモートワークや学習の分野に重心を移しつつあり、特にデスクスペースの確保が困難な状況で、ユーザーに本格的なPC体験を提供することに注力している。「ユーザーフレンドリーであるためには、パフォーマンスだけでなく、フォームファクターも重要だ」(Upton氏)

 「特に、デスクの上のものが少なければ少ないほど、セットアップ体験が簡単になる。別のシステムユニットやケースはない。キーボードケーブルもない。あるのは、コンピューターと電源、モニターケーブル、マウス(場合による)だけだ」

 米国時間11月2日、英語、米語、およびフランス語のキーボード配列のRaspberry Pi 400モデルが発売された。Upton氏によると、イタリア語、ドイツ語、およびスペイン語のキーボード配列のモデルも翌週には発売されるはずだという。

 「インド、オーストラリア、ニュージーランドの認定再販業者は、2020年中にキットとコンピューターの在庫を確保できる見通しだ。ほかの地域でもコンプライアンス認証の取得を迅速に進めているので、Raspberry Pi 400は2021年の最初の数カ月に世界中で入手可能になるだろう」

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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