読者の皆さんの「Linux」サーバーには、おそらく非常に貴重な企業データや顧客データが保存されているはずだ。もしそうなら、それらのデータを保護するために、どのような対策を講じているだろうか。おそらく、途方もない時間をかけて、ネットワークの強化に取り組んできたはずだ。侵入者の阻止にかなりの成功を収めてきた人もいるかもしれない。しかし、侵入者を永久に阻止することはできない。侵入を許した場合、そのデータは安全だろうか。
そのデータに暗号化のレイヤーを追加してみてはどうだろうか。データセンターサーバーに搭載されるLinuxには、その実現に役立つツールがたくさんある。「gocryptfs」もそうしたツールの1つだ。gocryptfsツールを使用すると、必要なディレクトリーだけを暗号化できる。軽量で使いやすく、安全だ。さらに素晴らしいことに、gocryptfsを使用すれば、暗号化されたディレクトリーをシステム間で移動することも可能だ。暗号化パスフレーズを知っていることが条件だが、それらの暗号化されたディレクトリーは、移動可能なデータ保管庫とみなすことができる。
それでは、gocryptfsを「Linux 20.04」にインストールしてみよう。
必要なもの
これを機能させるために必要なのは、実行中のLinuxインスタンスとsudo権限を持つユーザーだけだ。
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