DNSキャッシュはOS上の一時データベースで、DNSルックアップ(訪問したウェブサイトやインターネットドメインに関する情報)が格納されている。その仕組みは非常に単純だ。何度も訪問するウェブサイトがある場合、OSはそのウェブサイトの情報をローカルに保存されたキャッシュから取得する。こうすることで、低速のパブリックDNSレコードを使用する必要がなくなる。ローカルのキャッシュを使用すると、それらのウェブサイトの読み込みがかなり高速化される。
ただし、DNSキャッシュは破損することもある。また、ウェブサイトに変更が加えられたにもかかわらず、ブラウザーがそのサイトの古い(キャッシュされた)バージョンを読み込み続けることもある。
そうした問題が生じた場合は、どうすればいいのだろうか。OS上のDNSキャッシュをクリアすればいい。DNSキャッシュがクリアされると、ウェブサイトを最初に読み込むときの速度は低下するが、サイトが適切に表示される。サイトのDNSがキャッシュされると、そのサイトの読み込み速度が高速化する。
DNSキャッシュをクリアする方法は、OSによって異なる。本記事では、「Linux」OSでDNSキャッシュをクリアするのがいかに簡単かを紹介したいと思う。
必要なもの
これを機能させるのに必要なのは、「systemd」を使用するLinuxディストリビューションとsudo権限を持つユーザーだけだ。この手法は、「Ubuntu」ベースのディストリビューションでも「Red Hat」ベースのディストリビューションでも利用できる。筆者が「Ubuntu 18.04」と「CentOS 8」の両方でこの手順をテストしたところ、全く問題なく機能した。
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