人事・労務

在宅勤務を希望する割合が米国で減少--労働環境の選択に影響するのはメンタルヘルス

IBM Institute for Business Value(IBV)の調査によると、リモートワークを少なくとも時折は続けたいと8月に回答した米国人の割合は、7月に比べて低下したという。

 在宅勤務疲れの発生が調査によって明らかになった。IBMのInstitute for Business Value(IBV)が世界の消費者を対象に継続的に実施している調査で、リモートワークを少なくとも時折は続けたいと答えた米国人の割合は、7月の時点で80%以上だったが、8月には67%まで低下した。

 調査によると、主にリモートで働きたいと答えた回答者はわずか50%だったという(7月から15ポイント減)。

 米国では、28%が完全なリモートワークの継続を希望しているのに対し、22%はリモートワークを続けつつ、職場を時折訪れたいと答えた。調査によると、17%は職場に復帰して、リモートワークの機会を時折与えてほしいと考えており、14%は完全に職場に復帰したいと答えたという。

 今後、労働環境の選択に影響を及ぼす要因について尋ねたところ、最も多かったのはメンタルヘルスだった(回答者の29%)。完全に職場に復帰したいと述べた回答者は最も重要な要因として、メンタルヘルス、人間的な触れ合いへの欲求、生産性向上の必要性を挙げた。

依然として強い新型コロナウイルス(COVID-19)への懸念

 パンデミックを受けて、自分の雇用の先行きに不安を抱くようになり、メンタルヘルスにも影響が出ている、と世界中の多くの人が述べた。調査によると、ブラジルでは、特に懸念の度合いが高く、80%以上が規制解除による感染拡大の再発を懸念しているという。また、10人中9人近くが、パンデミックを受けて、自分自身と家族の健康をより心配するようになったと答えた。

 調査によると、各国が経済活動の再開に向けた努力を続ける中で、調査に回答したほとんどの人は、重要な懸念が未だに残っているため、今後に希望を見いだせないでいるという。

 英国、メキシコ、スペイン、ブラジルの回答者の少なくとも4人に3人は、2020年中に第2波が来ることを懸念している。調査によると、すべての国の圧倒的多数の回答者は、このようなパンデミックが今後増加すると考えているという。

 ワクチンが利用可能になる時期についての米国人の予想は、人によってさまざまだった。2020年中にワクチンの一般提供が開始されると考えている回答者は、4分の1以下だった。回答者の3分の1以上は2021年第1四半期に利用可能になると回答し、10分の1はCOVID-19のワクチンが一般提供されることはないと述べた。

 「われわれのデータを見ると、パンデミックによって引き起こされた不確実性の高い状況に直面する中で、多くの個人は雇用主に対して、より大きな透明性と柔軟性を求めていることが分かる」とIBM ServicesのシニアマネージングパートナーのJesus Mantas氏は声明で語っている。「組織は、従業員や顧客との信頼関係の構築、そして、彼らが今いる場所でニーズに対応できるソリューションを提供する俊敏性に焦点を当てる必要がある」(Mantas氏)

 8月の調査では、職場に関して、ほかにも以下のことが明らかになった。

 すべての国で、ミレニアル世代(25歳~39歳)はCOVID-19の影響を最も強く感じている。69%は自分の雇用の先行きを懸念しており、60%はパンデミックがメンタルヘルスに影響を及ぼしていると述べた。この割合は、ほかのどの年齢グループよりも大きい。

 企業と個人が新しい生活様式に対する期待を調整する中で、信頼と透明性は依然として重要である。米国人の半数以上(52%)は、パンデミック下でも雇用主を信頼していると述べた。その一方で、従業員が安心して職場に戻れるようにするための対策への期待も依然として高かった。

 8月の調査では、職場の消毒のために実施されている施策について、雇用主は明確に説明する必要がある、と米国人の64%が述べた。職場で混雑した「ホットスポット」を避けるため、従業員がスペースを予約できるようにするテクノロジー主導のソリューションに関心がある、と答えた米国人は半数以上に上った。

 現在の状況下で、個人は自分のスキル開発に投資している。実際に、米国人の32%は、COVID-19のパンデミックが原因で、より多くのオンライントレーニングや教育を受けるようになったと述べた。

 調査によると、企業がクライアントや従業員の需要に対応するために調整を続ける中で、ハイブリッドな働き方はパンデミックの収束後も続く可能性が高いという。

 IBMによると、企業は従業員との信頼関係を育み、俊敏性を構築して、従業員が今いる場所で従業員のニーズに対応できるオプションを提供し、顧客向けにパーソナライズされたデジタル体験を提供する必要があるという。

 IBMの調査では、ブラジル、中国、ドイツ、インド、メキシコ、スペイン、米国、英国の1万4500人以上の成人が回答した。

提供:Intpro, Getty Images/iStockphoto
提供:Intpro, Getty Images/iStockphoto

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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