人事・労務

人事部門のアジャイル手法導入--検討すべき3つの戦略

ガートナーが先ごろ発表した調査によると、人事(HR)リーダーの63%は人事業務で何らかのアジャイル手法および原則をすでに使用していると答えたという。

 アジャイル手法が支持を得ていることは明らかだ。Gartnerが先ごろ発表した調査報告書「The Agile HR Function」によると、調査対象の253人の人事(HR)リーダーのうち、63%は人事業務で何らかのアジャイル手法および原則をすでに使用していると答えたという。その一方で、人事リーダーの78%は、明確な戦略を策定しておらず、準備もしていないことを認めた。彼らには、アジャイル戦略の適用方法の指針となる成果がない。

 さまざまな業界で、ビジネスリーダーはアジャイル方式のプロジェクト管理手法の新たな適用方法を常に探している。アジャイル手法は、ソフトウェア設計に起源があるからという理由だけで支持されているのではない。組織の成果を向上させるツールとしても求められている。人事リーダーの74%は自らの組織で「広範な『アジャイル変革』が進められている」と述べており、約4分の3は優先順位の明確化と目標達成のためにアジャイル手法を人事部門に導入することの重要性を確信している。

 報告書によると、アジャイル手法については、顧客に適切な製品とサポートを迅速に提供するさまざまな価値の集合体とみなすべきだという。

 Gartnerの報告書の要点は以下の通りだ。

  • 人事部門はアジャイル手法を2つの方法で導入できる。新しい人事ソリューションの改善や作成を目的とする人事プロジェクト、または、人事業務モデルだ。人事業務モデルは、人事部門が業務を遂行してビジネス価値を提供する公式および非公式の方法を表している。
  • 顧客はアジャイル手法について、単一の方法論やツールというよりも、ソリューションを解決して顧客をサポートするためのガイドラインや価値と考えている。
  • 基本的に、アジャイル手法は顧客に焦点を当てている。人事リーダーにとって、これは業務とソリューションに関する従業員の体験に注力することを意味する。
  • 人事リーダーは、アジャイル手法で企業が価値を得るために、どのようなトレードオフが求められるのかを判断する必要がある。報告書では、「必要に応じてリソースの優先順位と分配を見直せるように作業を動的に管理し、意思決定におけるチームの自主性を高める」例が紹介されている。

 Gartnerの報告書により、「人事部門はアジャイル性を高めるべきという意見が人事リーダーの間で広まっているが、アジャイル手法の原則を人事に効果的に適用する方法については、誰も確信を持てないでいる」ことが明らかになっていると、同社人事プラクティス担当バイスプレジデントのCaroline Walsh氏はプレスリリースで述べている。

 今は人事リーダーにとって厳しい時期である。コストの削減や従業員の生産性の回復、従業員体験の改善、従業員向けの適切なポリシーの実行を求める圧力が高まっているからだ。

 Gartnerは人事リーダーに対して、アジャイル手法を導入する際に以下の戦略を検討することを推奨している。

1. 戦略的思考者が顧客の問題解決に集中できる環境を用意する

 2019年に実施された「Gartner HR Structure」調査によると、自分の部門が業務タスクと戦略タスクを適切に区別できると考えている人事リーダーは、5人中2人に満たなかったという。彼らは戦略タスクに集中したいが、既存のプロセスと運用モデルがあるので、それは不可能である。アジャイル手法の価値を適用するために、人事リーダーは影響力の大きい顧客の問題解決に必要な環境とツールを戦略的思考者に提供しなければならない。そうすることで、これらの従業員が業務タスクに取り組む必要性が最小化または排除されるからだ。

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