世界的な大手保険会社Liberty Mutualは、大規模なITインフラストラクチャーを現在もクラウドに移行中だ。同社はかつて難題を抱えていた。他の多くの企業と同様に、ITスタッフはインフラストラクチャーの運用に忙殺されていたため、自社のワークフローの直接的な合理化や改善を図るソフトウェア/プロセスプロジェクトに注力する時間を確保できないこともあった。
しかし、この4年間で状況が変わってきている。サーバーレスコンピューティングの採用を開始したことで、インフラストラクチャーの管理をクラウドベンダーに任せて、ITスタッフが自社従業員向けのアプリケーション開発に創造性を発揮できる時間が大幅に増えたからだ。
108年の歴史を持つLiberty Mutualは、ITプロセスの改善を目的とする最高情報責任者(CIO)主導のクラウドイニシアチブの一環として、運用をクラウドに移行する取り組みを約6年前に開始した。現在では、Liberty MutualのIT運用の約40%がパブリッククラウドに移行済みで、その割合は拡大し続けている、と同社のテクノロジー担当ディレクターのDavid Anderson氏は語る。
Anderson氏によると、同社のクラウドロードマップが展開されるにつれて、新しい技術革新がもたらされ、それに感化された開発チームは、新たなやり方に注目するようになったという。それが刺激となって、拡大を続けるサーバーレスコンピューティングの世界に関心を持つようになった。
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