IoT ネットワーク

「Azure Edge Zone」--5Gを活用したエッジコンピューティングを可能に

「Azure Edge Zone」は、Azureサービスを都市部のデータセンターに実装し、ユーザーがいる場所の近くで実行することで、待機時間を抑えるソリューションだ。「Edge Zone with Carrier」「Private Edge Zone」という関連サービスと合わせて紹介する。

 Satya Nadella氏は「インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジ」によく言及する。これはMicrosoftの現在の戦略の中核をなすビジョンであり、ハイブリッドクラウドの構築に必要なツールを提供することに主眼を置いている。そのハイブリッドクラウドは、「Microsoft Azure」のハイパースケールグローバルコンピューターから、「Windows」、そしてMicrosoftの最新OS「Azure RTOS」を搭載してあらゆる接続環境に展開される小規模デバイスまでを網羅するものだ。

 最も重要なのは、最後に挙げた小規模デバイスだろう。ネットワークのエッジにあるすべてのデバイスと、クラウドの膨大なコンピューティング能力の接続を保護することは、極めて重要だ。Microsoftは先ごろ、「Azure Edge Zone」ファミリーの一連のサービスを発表し、Azureのネットワークファブリックをエッジデータセンターと5Gネットワークで利用できるようにした。

Azure Edge Zoneとは

 Microsoftがエッジに関して伝えたいことの1つは、同社がAzureとの「一貫性」と呼ぶものだ。それは、「Azure Stack Hub」や「Azure Hub」ファミリーの他の製品、「Azure Arc」で実現されてきた。基盤となる技術と機能は、厳密にはAzureクラウドのものと異なる場合もあるが、APIと管理ポータルはAzureと同じだ。「Azure Resource Manager」(ARM)テンプレートを使用して、VM、ネットワーク、サービス、アプリケーションを展開できるため、1つのやり方を学ぶだけで、クラウドからエッジに移行することができる。

「Azure Edge Zone with Carrier」が最初に展開されるのは、アトランタ、ダラス、ロサンゼルスにおけるAT&Tの5Gネットワークだ。
提供:Microsoft
「Azure Edge Zone with Carrier」が最初に展開されるのは、アトランタ、ダラス、ロサンゼルスにおけるAT&Tの5Gネットワークだ。
提供:Microsoft

 Azure Edge Zoneには、Edge Zone、Edge Zone with Carrier、「Azure Private Edge Zone」の3種類がある。標準のAzure Edge Zoneは、Azureの中核的なサービスを都市部のデータセンターに実装し、大多数のユーザーがいる場所の近くで実行することで、待機時間を最小限に抑える。最初はニューヨークやロサンゼルスなどの都市で展開される予定で、計算負荷が高く、待機時間をできる限り短縮する必要のあるタスク、たとえばゲームストリーミングなどを処理する。

 こうした最初のAzure Edge Zoneには、データセンターのスペース以外は何も必要ない。MicrosoftがAzure Stack Hubに相当するものを必要な場所に独自に展開してくれる、と考えるのがいいだろう。簡単に再現できるモデルだが、利用可能なネットワーク接続に依存しており、この点が問題になる可能性がある。というのも、モバイルネットワーク経由でサービスに接続する場合、トラフィックの大部分が通信事業者のネットワークを通過し、広範なインターネットとAzureへの接続の際に少数のPoPを経由することが多いため、不要な遅延が発生してしまう。

5Gをエッジに追加

 Microsoftは携帯電話事業者と共同で一連の実験を実施している。事業者はAzureサービスを自社のネットワークエッジで利用可能にし、都市部のデータセンターを使用してAzureの残りの部分に直接接続することを検討してきた。この取り組みから生まれたAzure Edge Zone with Carrierは、Microsoft自身のAzure Edge Zoneと非常によく似ており、同じサービスを提供し、同じ「Azure Portal」ツールによって管理される。ユーザー企業はアプリケーションとサービスをAzureで構築し、テストしてから、事業者がホストするEdge Zoneに展開する。

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