人事・労務

新型コロナ時代のオフィス環境(3)人と人の交流の場としての役割

各国で緊急事態宣言や都市封鎖の解除が進む中、新しいオフィスの在り方を全4回にわたって考える。第3回は、在宅勤務に関する従業員の意識や、交流の場としてのオフィスの役割を取り上げる。

 働き方の再考が求められている。オフィスに戻ったときには、すべてがこれまでとは違って見えるだろう。それはオフィスでの働き方とオフィスで働く理由が変わっていく始まりにすぎない。この連載では、新型コロナ時代のオフィス環境について全4回にわたって考える。今回はその第3回目。

オープンプランオフィスから在宅勤務へ

 共同作業の促進を目的としたオープンプランのレイアウトは、世紀の変わり目に人気が出始め、パーティションで区切られた過去のオフィスレイアウトに取って代わるようになり、チームミーティングや共有スペース、コミュニティー精神の代名詞的な存在になったが、必然的にオフィスの密度が高まっていった。

 ワークスペースに詰め込まれる人の数は、この20年間で増加の一途をたどった。BCOの最新の調査によると、現在の労働者に与えられる個人スペースの面積は平均8平方mで、2008年の約12平方mから縮小しているという。職場でのソーシャルディスタンシングを推奨する政府のアドバイスは、過去20年間のオフィスライフを形作ってきたトレンドの真逆を行くものだ。

 職場に戻った従業員は、少なくとも最初のうちは、過剰な接触の回避や自分の個人スペースの保護に関する全く新しい規範を遵守するだろう。しかし、そのような規範がどれくらい続くかは別の問題だ。AKT IIのRob Partridge氏は、その点に非常に大きな関心を抱いていると述べた。

 「政府は特定のポリシーを考え出したが、それらのポリシーはいずれ終わりを迎える」とPartridge氏。「政府がもうガイドラインは必要ないと言ったときに、従業員はどうしたいと思うだろうか」

Rob Partridge氏の「シンプルな画像」は、ライフサイエンスが従来のオフィスの短期的な解決策となる可能性を示している。

提供:AKT II
Rob Partridge氏の「シンプルな画像」は、ライフサイエンスが従来のオフィスの短期的な解決策となる可能性を示している。
提供:AKT II

 調査によって、非常に明確なトレンドが次第に浮き彫りになっている。パンデミックを受けて在宅勤務の実験が全世界で急速に進んでおり、これが一夜にして逆行することはないだろう。むしろ、ノートブックと共同作業用のリモートツールを支給された多くの従業員は、都市封鎖や外出自粛が緩和された後も在宅勤務の継続を強く望むはずだ。

 調査会社Gartnerが先ごろ発表したレポートは、企業がそうした考えに消極的でないことを示している。金融大手の4分の3は、現在の危機が過ぎ去った後、一部の従業員を恒久的にリモートワークに移行させると述べている。大手企業はすでに模範を示しており、Twitterの最高経営責任者(CEO)のJack Dorsey氏は、オフィスの再開後も、希望するスタッフ全員にリモートワークの継続を許可すると公言した

 Cushman & Wakefieldが都市封鎖中にリモート勤務の従業員を対象に実施した調査では、72%もの回答者が、もっと柔軟な働き方をしたくなったと答えている。さらに90%が、リモートワークで上司から信頼されていると感じるようになったと回答した。では、厳格な安全ガイドラインが解除されても、労働者は互いに距離を取ることに熱心に取り組み、恒久的な在宅勤務という考えに魅力を感じるのだろうか。それとも、以前の働き方に戻りたいと思うのだろうか。

「人事・労務」で読まれている記事

TechRepublic Japanで人気の記事

編集部オススメ

トレンドまるわかり![PR]

財務・経理
人事・労務
人事評価
人材管理
人材採用
給与計算
給与明細配信
勤怠管理・労務管理
eラーニング
マイナンバー
マーケ・営業
購買・調達
生産・製造
データ分析
コミュニケーション
通信・通話
文書・コンテンツ
PC・モバイル
新興技術
ITインフラ
クラウドサービス
OS・ミドルウェア
開発
データベース
運用
セキュリティ

ホワイトペーパーランキング

  1. マンガでわかる「ルール駆動開発」レガシーモダナイズを成功させる開発手法を基礎から理解する
  2. 5分でわかる、レポート作成の心得!成果至上主義のせっかちな上司も納得のレポートとは
  3. APIエコシステムを狙うサイバー攻撃が急増、Webアプリにおける最新のAPIセキュリティ対策とは?
  4. クラウドやコンテナ利用が増える中、世界の企業が利用するAPI経由の安全なアプリ構築手法とは?
  5. ウェビナーによる営業活動が本格化、顧客接点が増加する一方で見えてきたハードルと解決策とは?

Follow TechRepublic Japan

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]