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「Raspberry Pi 4」の8GBメモリー版--大規模ソフトなどでの利用に期待

Raspberry Pi Foundationが、8GBのメモリーを搭載する「Raspberry Pi 4」と新しい64ビットOSのベータ版を発表した。

 Raspberry Pi Foundationが、8GBのメモリーを搭載する「Raspberry Pi 4」と新しい64ビットOSのベータ版を発表した。米国時間5月28日に75ドルで発売されたRaspberry Pi 4は、RAM容量が既存の「Raspberry Pi 4 Model B」から2倍に増量されており、Model Bの発売から1年後というタイミングで登場した。

 「Raspberry Pi」の共同開発者であるEben Upton氏は米TechRepublicに対して、「2019年6月にRaspberry Pi 4を発売して以来、われわれはずっとこれをやりたいと思っていた。そして、それがついに実現した」と述べた。

 「このメモリー容量は驚異的である。OSのメモリー使用を最適化するための作業がソフトウェア側で今も進められていることを考えると、なおさらだ。パワーユーザーがこれを使って何をやるのか、今から楽しみである」

 8GBのメモリーを搭載する新型Raspberry Pi 4は、大規模なソフトウェアや高負荷のサーバーワークロードを実行しているユーザーから、ウェブの閲覧中に複数のタブを開くのが好きなユーザーまで、さまざまなパワーユーザーを満足させるために発売された、とUpton氏はブログ投稿で述べた

 この新型ボードに必要な高いピーク電流を供給するため、Raspberry Pi Foundationは電源部品の配置を変更した。具体的には、USB 2.0ソケットの横にあったスイッチモード電源を取り外して、USB-C電源コネクターの横に新しいスイッチャーを追加する必要があった。

 「これは必要な変更だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)のせいで、極東からのインダクターの供給に混乱が生じたため、最終的に3カ月の遅れが発生した」(Upton氏)

 「それを除けば、この新型モデルは、人々が愛着を持つようになったRaspberry Pi 4と同じである」

 これまでのところ、2020年はUpton氏とそのチームにとって忙しい年になっている。Raspberry Pi Foundationは2019年6月以降、300万台のシングルボードコンピューターを販売したほか、Raspberry PiとOSの両方にさまざまな微調整を施してもいる。多忙を極めるなかで、新しいカメラを発売する時間も見つけた。

 この数カ月だけでも、COVID-19のパンデミックを受けて、Raspberry Piの需要が急増している。また、低価格で入手可能なホームオフィスソリューションを求めるリモートワーカーの間でも、Raspberry Piの評価が高まっている。現在の危機への対処において、Raspberry Piはより直接的な役割も果たしており、プログラマーは人工呼吸器への電力供給や最前線で働く人たち向け保護マスクの3DプリントにPiボードを使用している。

 その一方で、Raspberry Pi FoundationはPi 4の電力消費削減のため、OSも精力的に調整しており、「Vulkan」ドライバーへの取り組みを開始した。また、USBマスストレージブートモードを実現するベータ版ファームウェアも先頃リリースしている。「通常のバグフィックスや機能追加、カーネルバージョンの更新と並行」して、これらすべての取り組みも進めている、とUpton氏は語った。

 しかし、Raspberry Pi Foundationは、新しい8GBモデルの能力を最大限に引き出したいPi 4ユーザーには、それにふさわしいOSが必要であることを認めた。「Ubuntu」や「Gentoo」など、サードパーティーの選択肢はすでに存在しているが、Raspberry Piにはこの分野で独自の64ビットの選択肢をまだ提供できていない。

 そこで、Raspberry Piの新しい公式OSイメージである「Raspberry Pi OS」の登場だ。このOSには、32ビット版と64ビット版が存在し、後者は「Debian」のarm64版をベースとして構築されている。

 「コミュニティーが成長するなかで、われわれは、新しいユーザーがRaspberry Piの推奨OSを可能な限り簡単に見つけられるようにしたいと考えている」(Upton氏)

 「この新名称によって、われわれのコンピューターとソフトウェアを安心して使用してくれる人が増えると考えている」

 新しいOSの概要が書かれた文書で、Raspberry Piは当面、すべてのPiモデルで32ビットOSを使用することを推奨している。「現時点では、このOSは『ベータ』プログラムだ。非常に流動的であり、今後数カ月で機能が大幅に変更される可能性もある」(同文書)

 この64ビットOSと互換性があるのは、「Raspberry Pi 3」およびRaspberry Pi 4デバイスだけだ。

 すべてのOSイメージ向けの「Raspberry Pi Desktop」のアップデートも5月28日にリリースされた。Raspberry Pi Foundationは、今後のブログ投稿で詳しい情報を発表することを約束している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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