文書管理 クニエ

日本企業における文書管理システムの黒歴史--「検索性」の意味を勘違い

ペーパーレスを進めるポイントはどこにあるだろうか。クニエでインシデントリスクマネジメント担当マネージャーを務める難波氏が今までの歴史を振り返りながら考察する。

2.文書管理システムやECMを導入する前にすべき一番重要な事

 このように歴史を見ると、実は企業の文書管理はファイルサーバーから全く進化していないことがわかる。

 断っておくが、筆者自身、文書管理システムやECMが無意味だと言いたいわけではない。文書管理システムやECMを導入する前の準備を企業がないがしろにしていることこそが、文書管理システムを黒歴史にしてしまった一番の原因と考えている。

 準備とはファイルサーバの歴史でも述べた通り、ルールや手順を整備することに他ならない。ルールや手順なくして運用はありえない。文書管理システムは魔法の箱ではないのである。

 文書管理システムやECMを導入する前に整理しておくべきルールや手順の一例を以下に挙げる。

 ちなみに今回取り上げた本来の検索性を確保するためには、命名規則などのルールの他、導入する文書管理システム内、そしてその前後工程(部門)から業務プロセスを再構築する必要があることを忘れてはならない。

 会社として上記のルール、手順を一度整理したうえでかつ優先順位やシステムに求める重点項目を事前に決めなければ、ファイルサーバーから進化どころではない。たとえ優れたシステムを導入しても、文書量が増加するばかりのただの“箱”に今後も予算をつぎ込むことになるだろう。

(第3回は6月中旬にて掲載予定)

難波 孝(なんば たかし)
クニエ インシデントリスクマネジメント担当
マネージャー

公認不正検査士(CFE)、文書情報管理士、ファイリングデザイナー。 大手監査法人を経て現職に至るまで文書管理コンサルタントとして15年以上の経験を有する。数多くの不正、不祥事、海外訴訟(eDiscovery)対応に携わった経験を生かし、企業の文書管理に関して業務効率改善のみならずリスクマネジメントの観点からも支援している。

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