コロナウイルスの感染拡大への懸念により、世界中の組織が多数のイベント、カンファレンス、セミナーの中止を余儀なくされた。膨大な人数が参加していた年次イベントを救うため、各社はさまざまなプラットフォームを使用して、バーチャルなサミットやウェビナーを開催しようとしている。だが、多くの組織はこの1カ月で、イベントのデジタル化が思っていたほど簡単ではないことを身をもって学んだ。適切なプラットフォームを見つけて、参加者の関心をつなぎとめ、従来の対面のサミットと同じ価値を提供するのは、難しい場合がある。
デジタル体験プラットフォームを手がけるON24でマーケティング担当バイスプレジデントを務めるMark Bornstein氏によると、状況は改善しつつあるが、組織は今もデジタルイベントの問題を苦労して解決しているところだという。
「デジタルエンゲージメントは過去数年でますます進歩しているが、ここ1カ月の全面的なソーシャルディスタンシングに対する人々の反応は興味深いものだった。人々はさまざまな方法で、バーチャルハッピーアワーやバーチャルパーティーを楽しんだり、子どもたちとバーチャル絵画教室に参加したりしている」。Bornstein氏はこのように述べた。
「彼らはこれまでにないやり方で工夫を凝らし、オンラインで関わりを持ち続ける方法を見つけた。そのため、デジタルイベントへの期待が大きくなっている」
デジタルサミットやバーチャルイベントに参加してもらえるか心配していた企業もあったが、参加者数が極めて多いことはデータが示している。Bornstein氏は、ON24のネットワーク上でのライブウェビナーやイベントの件数が前年比で330%増加しており、このペースで行けば2020年だけで25万件のウェビナーが開催される見通しだと述べた。Bornstein氏によれば、ON24では約10億分間のオーディエンスエンゲージメントがあったという。
米TechRepublicが話を聞いた専門家たちが、デジタルイベントの開催に活かせる4つのヒントを紹介してくれた。
1. 人々の関心をつなぎとめる
エンゲージメントはおそらく、ビデオ会議プラットフォームへの移行時にイベント開催者が直面する最大の問題の1つだろう。
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