電子署名 アドビ システムズ(disital experience)

電子契約の有用性--メリットとデメリット、注意すべき点

実際に電子契約を活用する場合、どんなメリットやデメリットがあるだろうか。アドビ システムズで法務・政府渉外本部 本部長を務める浅井氏、デジタルメディア ビジネスデベロップメントマネジャーの昇塚氏が解説する。

 本連載では、電子契約の概要、仕組みや課題、また活用時に念頭に置くべき4つの法令などを紹介してきました。今回は、具体的なメリットとデメリットについて解説します。

日本にしかない印紙税や書類の保管費用も削減

 電子契約のメリットの一つはコスト削減です。紙の契約書を交わす場合、契約書の種類と金額に応じて印紙税が課税され、契約する当事者で負担する必要がありますが、電子契約の場合はこの印紙税が発生しません。

 印紙税は、今や日本以外の先進国ではほとんど残っていない制度です。外国で紙の契約書を締結すると印紙税はかからず、グローバルな取引が増加している現在において運用しにくい場面が出てきています。また、契約件数が多くなるほど企業の負担が増えていきます。電子契約に切り替えることで数千万円単位でのコスト削減につながった例も数多くあります。

“紙”ならではのさまざまな課題もある
“紙”ならではのさまざまな課題もある

 書類の保管コストも削減できます。決算書類などの会計帳簿や税務書類は、7~10年の保管期間にあわせて保存、管理し、税務署の調査などがある場合、すぐに提示できるよう準備しておく必要があります。企業規模が大きいほど書類の保管コストも高くなります。

 前回、電子帳簿保存法について取り上げましたが、電子データで保存すれば書類の保管コストが不要になります。クラウドサービスを使えば、火事や水害などの災害対応にもなります。

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