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ウェブはGoogleに優しいが、その理由の1つは、Googleがウェブに優しくあろうと懸命に努めてきたからだ。確かに、その優しさによってGoogle自体も利益を得ているとはいえ(同社の広告はひとりでに掲載されるわけではない)、Googleは長年、ウェブ用のアプリケーション開発を容易にするべく多額の投資をしてきたし、そうしたアプリケーションへのアクセスに多くの人が使用するウェブブラウザー「Google Chrome」も開発してきた。
Google ChromeのプロダクトマネージャーであるNicole Sullivan氏に話を聞いたところ、Googleがウェブ開発の発展に寄与する重要な方法の1つ、すなわちフレームワークについて詳しく語ってくれた。開発者がフレームワークを使用する理由はさまざまだが、トップ10に必ず入る理由は生産性の向上だ。筆者はこの点を念頭に置き、Googleが「Next.js」「AngularJS」などのフレームワークに貢献することで、ウェブ開発者の生産性にどのように寄与しているのかを聞こうと考えた。
始まりはAngular
Googleは長年にわたり、フロントエンドウェブ開発の各種フレームワークを積極的に採用してきた。たとえば、広く支持されているAngularJSを開発し、オープンソース化した。GoogleはAngularで、「ウェブアプリケーションの構築、設計、管理をどうするかという、多くの開発者が抱える共通の問題を解決する」ことを目指していたと、Sullivan氏は述べる。実際に、Angularの初期のプロトタイプを使用して、1つのアプリケーションで数千行のコードを削ることに成功した開発者がいた。多くの企業と同じくGoogleも、機能的で実用性が証明されているフレームワークが、大規模かつ複雑なアプリケーションの開発にどれほど役立つかを知っている。
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