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「Python」を学ぶべき理由と学習方法--専門家に聞く

「Python」はプログラマー以外の人も比較的習得しやすい言語だという。最初に選ぶべき言語がPythonである理由と、学習に適したリソースについて、専門家に聞いた。

 IEEE Spectrumの言葉を借りると、「Python」はこの数年、プログラミング言語界の「大物」であり続けている。同誌が発表した2019年の年間リストでは首位を獲得した。

 「Pythonの人気を少なからず押し上げている要因が、莫大な数の専用ライブラリーだ。特に人工知能分野のものは非常に充実している」(IEEE)

 Pythonは各種ランキングで継続的に主役の座を射止めており、業界観測筋はその主な理由として、英語のように読むことができる非常に習得しやすいプログラミング言語である点を挙げた。コーディング言語を学ぼうと考えている人にとって、これはPythonを選ぶ大きな理由になる。

なぜPythonを学ぶのか

 ファイナンシャルプランニング企業のCubeでバックエンドエンジニアを務めるBennett Garner氏によれば、Pythonは統計学やデータビジュアライゼーションなど、大規模なデータセットを利用する研究において人気が上昇しているという。

 「プログラミングに興味を抱いている人は、最初にPythonを学ぶといい」とGarner氏は述べる。「特に、データを多用するアプリケーションでの人気が今なお上がり続けている」

 Garner氏の業務におけるPythonの用途は、Cubeのウェブサーバー、「Django」、バックグラウンドのワーカータスク、そして同社で必要となるすべてのスクリプティングだ。「さまざまなモデル、シナリオ、時間をベクトルとする金融のデータポイントを、数千から数万個計算することが多い」

 Pythonの構文は比較的シンプルで整然としているため、プログラマーではない人でも学習しやすく、理解が容易だと同氏は述べた。「そのため、静的型付けの言語、たとえばボイラープレートコードを多用する『Java』のような言語と比べると、Pythonの学習曲線は緩やかになる」

 Pythonパッケージには強力なオープンソースのコミュニティーもある、とGarner氏は語る。

 IEEEのフェローであり、タフツ大学工学部で大学院教育の学部長を務めるKaren Panetta氏によると、一般的に開発者がPythonを使うのは、機械学習、人工知能、データサイエンスといった注目技術の実装であり、学生など、この言語を学習している人々は、市場での価値が大きく上がっているという。

 「とはいえ、この言語が有用なのは科学者やエンジニアだけではない」とPanetta氏は付け加えた。「Pythonはデジタルヒューマニティーズの発展に貢献しているため、『非マニア』向けの言語にもなりつつある」

 Pythonを学ぶべき理由は他にも、学習期間が短くて済むということがあり、そのおかげで学生はプログラムの書き方をすぐに習得して、結果を見栄えよく視覚化し、短期のうちに達成感を得られる、とPanetta氏は述べた。

 「大学では学生の関心を引くために、初年度のプログラミングコースでPythonを扱う。これが学生のつなぎ止めに効果を発揮しており、特に女性など、エンジニアリングや科学の分野における少数グループの確保に関して影響が大きい」(Panetta氏)

 同氏はまた、Pythonは他の従来型言語よりも低速であり、スピードが重視される場合はそれほど効率的ではないため、モバイルアプリやゲーミング開発には適さない場合があることに留意してほしい、とも述べている。

どこでPythonを学ぶか

 Googleは先ごろ、米国の求職者向けに、Pythonを学習するためのトレーニングコースを新設した。この「Google IT Automation with Python Professional Certificate」というコースは、7日間の試用期間中は無料で利用でき、その後は月額49ドルで受講できる。運営しているのはオンライン教育企業のCourseraだ。

 多数のオンラインコースがあり、IEEEは世界各地の支部でPythonの短期コースやワークショップを定期的に開催している、とPanetta氏は述べる。「たとえば、私がいるボストンのIEEE支部では、Pythonの短期コースを開き、信号処理や無線通信のアプリケーションでPythonを使用している」

 Garner氏が見てきた中で、プログラミングの基本原則を学ぶのに最適なリソースは、ハーバード大学の「CS50」コースだという。「David Malan氏は優秀な教師であり、このコースの受講生は、コンピューターサイエンスの基礎を一通り学ぶことができる。このコースでは、初めはPythonを扱わないが、修了するころには複雑なPythonのウェブアプリケーションを記述できるようになり、コンピューターがなぜ現在の仕組みで機能しているのかを理解することができる」と同氏は語る。

 「自分の市場価値を高めたいなら、この言語を学ぶべきだ」とPanetta氏。「プログラムを学習したいというだけであれば、Pythonはそのための最初の言語として優れている。無料で、簡単だ」

提供:Getty Images/iStockphoto - mirsad sarajlic
提供:Getty Images/iStockphoto - mirsad sarajlic

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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