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関係者が多く、付随業務もたくさん--なぜ「契約マネジメント」が必要なのか?

多くの場面で必要になってくる「契約」。企業活動の全てに関係しているといっても過言ではない。Holmesの酒井貴徳氏が、付随して発生する多くの課題解決につながる「契約マネジメント」を解説する。

 企業が売り上げを伸ばしたり、ヒト、モノ、カネ、情報といったリソースを得たりするには、従業員や社員、取引先、提携先…など色々な人と取引する必要がある。そして、それら全ては「契約」で成り立っている。

 「契約」というと、連想されるのは「契約書」という“物”だろう。たしかにそれも正しいが、契約には、重要かつ本質的な3つの要素が存在する。

1.ライフサイクル

 契約には、契約書という「点」ではなく、時間軸に沿った「線」の要素がある。

契約ごとにライフサイクルが存在する(出典:Holmes)
契約ごとにライフサイクルが存在する(出典:Holmes)

 契約は締結前の交渉から始まり、契約書ドラフトを修正し、ようやく締結することができる。締結して終わりではなく、内容に沿って業務を遂行し、権利を実行したり義務を履行したりする必要がある。さらに、継続的な取引であれば、契約の更新や内容変更も発生し、様々な原因によって終了するまで続く。

 このように、「契約」には時間軸に沿ったライフサイクルの要素がある。

2.関連契約

 契約は、一本の線にとどまらず、それに関連する契約が枝葉のように紐付くことが往々にしてある。これが「関連契約」という要素だ。

付随する契約が発生する(出典:Holmes)
付随する契約が発生する(出典:Holmes)

 例えば、自分で家を借りるときの場合、物件を借りるために不動産会社と結ぶ賃貸借契約がある。しかし、それ以外にも家賃保証をつけるために保証会社と家賃保証契約を結んだり、保険会社と開催保険契約を結んだりする必要がある。

 これらの契約は、賃貸借契約を結ぶために付随して結ばなければならない契約であり、両者はお互いに関連し、影響し合う関係にあると言える。これが「関連契約」である。

 企業では、取引先と取引を行う際、取引の基本的な内容を定めた「基本契約」をまず結び、一つ一つの取引を別の個別契約(個別契約書、受発注書などで行うやりとり)で結ぶことがよく行われる。これも、基本契約が「幹」で、個別契約が「枝葉」のように付いて一本の大きな木を形作っていく、「関連契約」の一例である。

 他にも、取引契約を結ぶための交渉をする前に、秘密保持契約(Non Disclosure Agreement:NDA)や反社会的勢力排除の覚書を結ぶことがよくある。これも「関連契約」である。

 このように、契約は一本だけでなく、同時に複数本が並行して走り、相互に影響し合うことが多い。

3.関連業務

部署などをまたぐ可能性が高い(出典:Holmes)
部署などをまたぐ可能性が高い(出典:Holmes)

 事業担当者による交渉から始まる契約は、法務部門や法務担当者による契約書のドラフトチェック、経理、財務担当による売り上げ、経費の管理など、事業担当者による内容に沿った業務の実行以外にも様々な部署、人が関わる。つまり、一本の契約だけを見ても、その契約に関係する様々な「関連業務」が発生する。

 「契約といったら契約書、契約書といったら法務」という連関で、契約管理は法務(だけ)の仕事というイメージがついてしまう側面がある。しかし、企業内の人間で「契約」に関わらない人はいない。自覚的であると無いとにかかわらず、誰もが必ず何らかの「契約」に関わりながら業務をしている。

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