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「Python」入門--特徴、用途、他のプログラミング言語との違いなどを概説

「Python」は、820万人以上の開発者が使用する人気のプログラミング言語だ。同言語の特徴、ユースケース、他の言語との比較などを紹介する。

 プログラミング言語「Python」を使用する開発者は820万人を超える。その人気は否定のしようがない。1990年のリリース以来、教育機関や企業で広く支持され、人工知能や機械学習の分野で大いに利用されており、「OpenStack」の基盤として機能し、クラウド型ファイルストレージサービス「Dropbox」でも使用されている。

 このように拡張性が高いため、新人開発者が最初に使うプログラミング言語として優れているだけでなく、大規模な応用も可能で、Pythonを使った実際のアプリケーションは非常に多い。この入門記事では、Pythonの用途、他のプログラミング言語との比較、Pythonの学習リソースについて説明する。

どんなものなのか

 Pythonはインタプリター型プログラミング言語(スクリプト言語とも呼ばれる)だ。オランダのプログラマーGuido van Rossum氏が、Centrum Wiskunde & Informatica(CWI)で手がけていた教育向けの言語「ABC」での経験を基に、1990年に考案した。他のプログラミング言語と異なり、コンパクトで小さなソースファイルであることよりも、コードの読みやすさとホワイトスペースの使用を重視している。

 Pythonは動的型付けとガベージコレクションが可能で(参照カウントと循環検出による)、オブジェクト指向と構造型のプログラミングを全面的にサポートし、関数型プログラミングとアスペクト指向プログラミングもほぼサポートされている。そのため、非常に汎用性が高く、さまざまなユースケースに対応することができる。

 Pythonの最大の強みの1つと考えられているのは、標準ライブラリーだ。プログラマーはこの機能を使うことでプロジェクトを短期間で開発でき、アプリケーションの基本的な接続のために、大量のサードパーティーパッケージを使用する必要がなくなる。標準ライブラリーを補完するものとして、「Python Package Index」(PyPI)が用意されており、ここに登録された20万以上のパッケージによって、さまざまな機能を利用できる。

自分のプロジェクトでPythonを使用すべき理由は何か

 Pythonの言語としての設計は、複数の開発者が関わるプロジェクトに適している。同言語固有の可読性の高さが、コードを取り出してその動作を明確に理解するのに役立つからだ。Pythonは強力なプログラミング言語であり、駆け出しの開発者でも非常に多くのことができる。コンピューターサイエンス分野のさまざまなトピックがそうであるように、この点についてもxkcdで取り上げられている

 Pythonは人工知能の分野で広く活用されている。Googleの「TensorFlow」フレームワークにはPythonモジュールが含まれているし、「Keras」「scikit-learn」にも含まれる。「Anaconda」プロジェクトは、科学計算のためのPythonと「R」のディストリビューションだ。IBMの「Qiskit」とD-Waveの「Ocean」学習プラットフォームでも、量子コンピューターのプログラミングにPythonが使われている。Pythonはデータサイエンティストにも利用されており、人気のライブラリーには「NumPy」「SciPy」「Matplotlib」などがある。ウェブ開発フレームワークには、「Django」「CherryPy」「Pyramid」「Flash」「web2py」「webapp2」などが挙げられる。

 グラフィックス編集プログラムでもPythonのインラインスクリプトが使われている。たとえば3Dアニメーションソフトウェアの「Autodesk 3ds Max」「Maya」「MotionBuilder」、さらには「Cinema 4D」「Lightwave」「Houdini」「modo」、コンポジットソフトウェアの「Nuke」、オープンソースの「Blender」ツールセットなどだ。2Dグラフィックスソフトウェアでの使用例には、「PaintShop Pro」やオープンソースソフトウェアの「GIMP」「Inkscape」「Scribus」がある。

 また、「LibreOffice」もインラインスクリプトにPythonを使用していて、これは「Visual Basic」を使って「Microsoft Office」の機能を拡張するのとよく似ている。

 Pythonの開発に大いに貢献し、最初の「CPython」実装を作成したソフトウェア開発者であるTim Peters氏は、1999年に「Zen of Python」を書いた。これは、Pythonの設計理念と、プログラマーが自分のプログラミング手法に取り入れるべき価値観を表したものだ。この文章は後に、公式のPythonドキュメンテーションに組み込まれた。

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