Embestは、フェニックスに拠点を置くエレクトロニクス企業Avnetの一部門である。9月に入って、Embestはウェブサイト上で「MaaXBoard」シングルボードコンピューター(SBC)を発表した。「Raspberry Pi」は依然として最も人気の高いSBCだが、果物の名前を製品名にした同SBCが人気を博したことで、Raspberry Piと競合する、ホビイストや商業プロジェクト向けの低コストボードが多数登場した。
残念なことに、これらのボードの多くは、ソフトウェアサポートが当てにならない、または存在しないこと、エコシステムに活気がないこと、そして、設計の中核をなすシステムオンチップ(SoC)のサポートが貧弱であることが原因で、比較的厳しい運命をたどることになる。MaaXBoardは、エンタープライズ向けのNXP「i.MX 8M」SoCを採用しているので、それらの課題を解決できる可能性が十分にある。
i.MX 8Mが登場したのは2017年のことだが、NXPは10年間および15年間の「Longevity Program」でi.MX 8Mをサポートしており、アップデートされたカーネルやセキュリティパッチが適用されたカーネルをi.MX 8M向けに提供している。そのため、i.MX 8Mを中心に構築された製品を長期にわたって使用しサポートし続けることが、大幅に容易になっている。
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