新興技術

ブロックチェーン利用で食品を追跡--IBM「Food Trust」に米食料品店Albertsons参加

米食料品店のAlbertsons Companiesが、IBMのブロックチェーンベース「Food Trust」ネットワークに参加した。同ネットワークは、農園から店舗の棚に至るまで、食品のトレーサビリティを可能にする。

 IBMは、農園から食料品店までの食品の追跡方法を改善することを目的にブロックチェーンベースの「Food Trust」ネットワークの拡大を続けており、その一環としてAlbertsons Companiesが全米2300店舗で食品安全対策の試験運用を始めたと発表した。

 2017年に発表されたFood Trustには80以上のブランドがすでに参加し、ブロックチェーンベースのトレーサビリティを生産者から供給業者、小売業者、消費者までの食品サプライチェーンに取り入れようとしている。参加企業には、Dole、Kroger、 McCormick and Company、Nestle、Tyson Foods、Unilever、Walmartなども含まれている。

 Food Trustは、ビットコインの基盤となっている分散型台帳技術のブロックチェーンが理想的に応用されたケースといえる。IBMのプレスリリースによると、Food Trustネットワークのメンバーは、分散型で不変的なデジタルデータを共有できるため、サプライチェーンに属していれば、商品をすべて追跡して認証し、プロセスを最適化できるという。Food Trustは、商品が包装された日や、搬送された時点および食料品店に到着した際の温度など、取引にまつわる記録をデジタル化して生成する。

 IBMのFood Trustは、Hyperledger Fabricベースのオープンソース技術で構築されており、パーミッションを利用して誰がアップロードされたデータを見ることができ、そのデータを制御できるのか、企業側でルールを設定できるようにしている。Food Trustは、現在稼働中の非暗号化ブロックチェーンネットワークの中では最大級で最もアクティブなもののひとつだとプレスリリースは説明しており、食品エコシステムメンバー向けサブスクリプションサービスとして利用可能だとしている。

 プレスリリースによると、同システムへの参加を増やすことで、IBMは食品供給に関するさまざまな課題に取り組むという。その課題には、効率性や鮮度、廃棄物の削減、持続可能性、さらにはオーガニック認証やフェアトレード認証などを検証できるようにすることなども含まれる。国全体にわたる食品リコールが発生した際には、こうしたシステムによって対象商品をより効率的に回収することができる。

 リリースによると、このソリューションでデジタル化された食品がすでに500万点以上食料品店に並んでいるという。

 Albertsons Companiesは、同社食品流通センターのひとつからのロメインレタスを大量に追跡するためにFood Trustを試験活用する予定で、今後ほかの食品カテゴリーにも拡大していく計画だ。

 「ブロックチェーンは、われわれが自社生鮮ブランドにおける差別化の構築をさらに進めるにあたり、変革的な技術となる可能性がある」と、Albertsons Companiesの最高情報責任者(CIO)Anuj Dhanda氏はリリースにて述べている。「食品の安全性は非常に重要なステップだ。加えて、ブロックチェーンによって商品の原産地が把握可能となる、つまり、農園からお客様の買い物かごまでの動きを追跡できることは、お客様にとっても非常に役に立つだろう」


提供:iStockphoto/VLG

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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