Delphixのポイント
- 本番環境のデータベースを仮想化して複数の非本番環境を生成
- 常時同期することで本番データから指定した時点のデータ環境を生成
- 個人情報や機密情報などを含む本番データを実在するデータのようにマスキング
Delphixの製品解説
「Delphix」はデータベース仮想化ソフトウェア。本番データベースの過去から現在に至る任意のタイミングのデータを瞬時に生成し、開発やテスト、品質保証、マイグレーション、レポーティングなどさまざまな目的で利用できる。
仮想化ソフトウェアの上で動作する。ストレージを管理して元となるデータベースからの変更も適用される。データベースをNFS経由で実行して、元となるデータを閲覧する。複製されたデータベースはDelphixで全ての重複ブロックを共有して、変更されたブロックだけがプライベートとして維持される。
Delphixに保管されたデータは圧縮され、複数の複製されたデータベース間でデータを共有して重複ブロックが組織化され、変更を加えたデータベースに対して変更されたブロックをプライベートとして維持する。Delphixのソースデータからストレージのオーバーヘッドを必要とせずにデータベースの複製を作成できる。
本番環境のデータベースを仮想化して複数の非本番環境を生成可能。生成された仮想環境は開発やテストの環境として利用でき、指定して時点への復元や指定した時点からの環境複製もできる。
本番データをDelphix環境に常時同期することで本番データから指定した時点のデータ環境を生成できる。複製環境は差分データだけになり、非本番環境は本番環境と同等の容量で10~30個ほど生成できるが、ストレージの容量は削減できる。
個人情報や機密情報などを含む本番データを「****」ではなく、実在するデータのようにマスキング可能。開発環境や社外に重要データをマスクしてから受け渡せる。本番データを利用したテストやデータ解析が可能となる。
たとえば情報活用では前年同期や前期など特定の時点のデータを再現し、必要な帳票を作成可能。過去の業務データを再現させて監査レポートを作成することで、その時点の業務の妥当性を証明することができる。
アプリケーションの開発やテストでは、ビジネス上で意味のある“特定の時刻”の本番データを生成し、開発テスト環境を瞬時に提供。業務システムの保守では、アプリケーションに起因する業務データの不整合が生じた場合、問題発生前の本番データを瞬時に再現することで業務中断時間を最小化できる。問題発生時のデータの状態が瞬時に再現できるため、アプリケーションの問題箇所を迅速に特定、修正できる。
業務トレーニングではあらゆるビジネス状況を想定したトレーニングが可能。バックアップ/災害対策としても、業務上でデータの整合性が保たれている状態にすばやくリカバリしたり、遠隔地にバックアップを保持したりできる。
用途と機能 | データベース仮想化ソフトウェア |
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特徴 | 生成された仮想環境は開発やテストの環境として利用でき、指定して時点への復元や指定した時点からの環境複製もできる。開発環境や社外に重要データをマスクしてから受け渡せる。本番データを利用したテストやデータ解析が可能 |
導入企業 | マツダ、Molina Healthcareなど |