KDDIはロボティックプロセスオートメーション(RPA)の検証を2017年12月から着手。同社の技術統括本部 運用本部 運用システム開発部 開発グループ グループリーダー 近藤裕司氏は昨今のキーワードである“働き方改革”になぞらえて、「繰り返しの作業や応答性の乏しいシステム、複雑なシステム操作といった現場の不満を解決し、価値を生み出す仕事に現場が専念するための価値をRPAに見出した」と表現した。
1月30日にRPA大手のUiPathが開催したユーザー企業の導入事例を集めたイベント「#UiPathForward Japan」に近藤氏は「現場を輝かせるEUC(End User Computing)開発」というセッションに登壇してKDDIでのRPAの活用状況を解説した。
あくまでも「現場力」に念頭に置くKDDIだが、その力を最大限に活用するには「『しっかりとしたガバナンス』『強い拡張性』『セキュリティ』『適切な開発難易度』『小さくそして大規模へ』といった要素の実現が必要。そして環境変化への素早い対応」(近藤氏)できるUiPathを用いてEUC開発に着手したと語る。
EUCは文字どおり、エンドユーザーが利用するシステムを自ら開発するアプローチであり、RPAの文脈で見ればシステム部門型ではなく、ユーザー部門型開発と述べた方が分かりやすい。確かに業務内容を理解するユーザー部門だからこそロボットの開発は容易になるが、同時に開発スキルを求められる。
残り本文:約1713文字 ログインして続きを読んでください。