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「G Suite」への移行--米国の医療機関が採用した理由

米国においては、この数年で、医療機関の幹部の間で見られた「アンチクラウドの風潮」は変わってきたという。ここでは、「G Suite」を採用した事例を紹介する。

 医療機関がクラウドの利用に不安を感じていた時代は、過ぎ去った。つい数年前まで、病院や診療所、それに個人病院では、多くのIT意思決定者がオンサイトのシステムを好んでいた。システム管理者は、自分たちのコントロールが及ばないクラウドソリューションよりも、目の届くところにあるサーバを使いたがっていた。

 だがこの数年で、医療機関の幹部の間で見られた「アンチクラウドの風潮」は変わってきたと、クラウドコンサルティングサービス大手SADA Systemsの最高経営責任者(CEO)Tony Safoian氏は言う。同社はこれまで、多くの病院や医療機関がオンプレミスシステムからクラウドソリューションに移行するのを支援してきた。

 Safoian氏によると、システムからクラウドへの移行を医療機関のIT責任者に促している要因は、セキュリティ、コスト、働き方の3つだという。同氏は、「データの保護とセキュリティの面で、たいていの医療機関よりもGoogleのほうが優れた仕事ができることを、人々が認めるようになった」と説明している。たとえば、専門知識と規模に関して、Googleのセキュリティチームに匹敵するITセキュリティ担当者は、どこの医療機関を探しても見つからない。また、クラウドプロバイダがITシステムの総所有コストを削減してくれるため、最高情報責任者(CIO)は予算を戦略的な投資に振り向けられる。「医療機関が膨大なコスト圧力にさらされている」ことを考えれば、そのメリットは大きい。さらに、モビリティを実現するという点で、クラウドソリューションは医療機関の働き方に適している。「医療プロバイダーの仕事の多くは移動がつきもの」(Safoian氏)だからだ。

 「Googleのテクノロジを活用したミシガン州初の病院」と言われるハーリー医療センターでCIOを務めるCasey Bryson氏も、こうした意見に同意する。同病院は2018年初め、オンプレミスシステムを「G Suite」に切り替えた。この移行を支援したのは、やはりクラウドコンサルティングサービスを手がけるOnixだ。同社は、Googleがビジネスアソシエイト契約(BAA)を締結するのを支援した。「医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律」(HIPAA)に準拠するには、BAAを締結することが欠かせない。

 ハーリー医療センターでは、3700人以上のユーザーをG Suiteに移行するために、4カ月の時間をかけた。まず、ITチームのアカウントを切り替え、その後すぐに200人のユーザーを移行した。そして、残りのアカウントもごく短期間で移行できたとBryson氏は言う。

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