現代のビジネスは情報に基づいて進められているが、われわれは今、基幹業務システムから得られるデータや会社のデータベース、産業IoT(モノのインターネット)システムから生成されるデータ、ありとあらゆる外部データなど、データの海で溺れそうになっている。優秀なデータサイエンティストはほとんどおらず、雇うにしても高い費用が必要な時に、ビジネスに必要なインサイトを得るために、データを完全に把握して活用するにはどうすればいいのだろう?
「Tableau」や「Power BI」のような最新のデータ解析ツールは、クエリの作成や結果の表示を簡素化するグラフィカルツールを備え、このような問題のいくつかを解決するのに大いに役立つ。MicrosoftのPower BIは、「Excel」で提供されている解析ツールを基に作られ、さまざまなデータセットで利用でき、クエリの作成やテストができて、視覚化機能もカスタマイズ可能だ。
「実用的AI」の導入
MicrosoftのSteve Guggenheimer氏は、自らが現実世界あるいは「実用的人工知能(AI)」と呼んでいるものをテーマにしたブログ投稿の中で、データはAIの基礎であり、データなくしてAIは存在しえないと述べている。Guggenheimer氏はさらに続けて、インテリジェンスの前にインサイト(洞察)が必要だと説き、「BI before AI(AIの前にBI)」というコンセプトを掲げた。ここで登場するのが、「Common Data Model」とビジネスデータエンティティ向けの共有グラフを中心に据えたMicrosoftのビジネスアプリケーションプラットフォームだ。
残り本文:約3260文字 ログインして続きを読んでください。