HULFTのポイント
- コード体系などが異なるさまざまなファイルをTCP/IPで送受信
- ファイル転送の要求発行は配信と集信のどちらからでも可能
- ファイル転送中にメモリで圧縮することでコード変換処理も同時に使用
HULFTの製品解説
セゾン情報システムズの「HULFT」は、データを送受信するファイル転送ミドルウェア。ファイル転送を自動化し、企業内外の各種アプリケーションとシームレスにデータを連携できる。
業務システムの基盤として使えるように、文字コード変換をはじめとする、さまざまな機能を備え、サーバやプラットフォーム、コード体系などが異なるさまざまなファイルをTCP/IPプロトコルで送受信する。
UNIX、Linux、Windowsはもちろん、z/OSやMSP、VOSなどの各メインフレーム、さらにはi5/OSに代表されるミッドレンジコンピュータとのファイル転送を自動化し、企業内・企業間の各種業務アプリケーションとのシームレスなデータ連携を実現してくれる。
ファイル転送の基本は、1対1のホスト同士。ファイル転送の要求発行は配信と集信のどちらからでも可能。1つのファイルを同時に複数拠点に転送する同報配信、ネットワーク資源を占有しない“圧縮転送”や“間欠転送”、転送中に異常が発生して配信が失敗した場合に異常箇所から再度転送する“チェックポイント”などの機能を利用できる。
間欠転送は、転送データの1ブロックごとの転送間隔を配信管理情報に指定することでネットワークを専有することがない。圧縮転送では、HULFT固有の方法で圧縮して転送する。圧縮するかどうかはファイル単位で配信管理情報で選択できる。
運用を自動化することもできる。特定ファイルの更新をきっかけにファイル転送やバックアップなどさまざまなジョブを自動起動可能。複数ホストに同一の配信ファイルを一度の要求発行で配信できる。複数ファイルの一括転送や複数の場所からの同一集信も利用できる。
転送形式は、コードを変換せずに転送するバイナリデータ、英数字や漢字で構成されたファイルのコードを変換しながら転送するテキストデータに対応する。
“フォーマット”や“マルチフォーマット”での転送も可能だ。フォーマット転送は1レコードのデータフォーマットが固定した形式のデータをフォーマットを定義して転送する。マルチフォーマット転送は1ファイル内に複数のフォーマットを持つレコードをレコードキーをフォーマットを定義することでレコードごとにあうフォーマットで変換しながら転送する。
オプション製品の「HULFT Script」と組み合わせることで、ファイル転送前後に発生するバッチファイルやシェルスクリプトなどによる作り込みをGUIでスピーディーに作成できるという。HULFT Scriptは仕様書の自動生成に加えて、ジョブのドキュメントとしても管理できるので、属人化を排除し、可視化された運用を実現してくれるとしている。
最新版では、転送設定の自動チューニングを追加。FTPと比較して6倍の転送速度が可能と説明。新しいファイル圧縮方式も追加、ファイル転送中にメモリで圧縮することでコード変換処理も同時に使用できる。転送設定値も自動最適化する。
用途と機能 | ファイル転送ミドルウェア |
---|---|
特徴 | UNIXやLinux、Windowsはもちろん、z/OSやMSP、VOS、i5/OSとのファイル転送を自動化。特定ファイルの更新をきっかけにファイル転送やバックアップなどさまざまなジョブを自動起動。バイナリやテキストのほかにフォーマットでの転送にも対応 |
税別料金 | (Windows)Server:40万円~、Client:13万8000円~ (Linux/zLinux)Enterprise:65万円~、Standard:30万円~ (UNIX)Enterprise:195万円~、Standard:100万円~ |
導入企業 | 第一生命保険、コクヨ、良品計画、メディカクラウド、クマヒラ、CKDなど |