ソフトバンクでは、新しいテクノロジーを積極的に活用し、新しいビジネスモデルの創出を目指しているという。7月に開催されたイベント「RPA DIGITAL WORLD 2018」では、ソフトバンク 法人事業統括 プロセスマネジメント本部 副本部長 兼 RPA推進責任プロセスマネジメント本部の上永吉聡志氏が登壇。ロボティクスプロセスオートメーション(RPA)を中心に据え、ビジネスモデルを創出、新しいビジネスプロセスの構築に取り組む現状を説明した。

ソフトバンクの上永吉聡志副本部長
スマートスピーカーやロボット、SNSなどの新しい“新興テクノロジー”が台頭。デジタル化が世界規模で急速に進んでいるという。「ビッグデータや人工知能(AI)、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)などのバズワードを皮切りとし、新しいデジタル化社会の構築が謳われている。現在69億の人口に対して125億個存在すると言われているIoT搭載デバイス数は、2020年には500億、2040年には10兆個になる。日本でも“Society 5.0”を掲げる内閣府を筆頭に、超スマート社会を目指そうという動きがある」(上永吉氏)と世界と日本での動きを説明する。
日本の企業という観点では、多くがデジタル化によって働き方や職場環境、業務構造などの改革と、新しいビジネスプロセスの構築、成長戦略の創出を目指しているが、ほとんどがIT人材不足という課題に突き当たっているという。「経済産業省によると、2017年で顕在化しているIT人材の供給量は92万人で、不足数は22万人。人材不足はソフトバンクでも課題で、これからの高齢化でさらに加速する」(上永吉氏)と説明。「さまざまな近未来が描かれているが、いったい誰が実行するのか。当事者意識を持って改革する必要がある」(上永吉氏)と、新興テクノロジーを活用する体制の必要性を訴える。

深刻な人材不足は加速するという
人材不足以外の問題も指摘した。「多くの新興テクノロジーが急増、乱立しており、すべてが自社のテクノロジーを基軸としている」(上永吉氏)。それぞれが自社目線で語るため、全てを純粋に聞いていると混乱する傾向があるという。ソフトバンクの働き方改革は、人材不足の解消と新興テクノロジーの選択、扱い方にあると説明する。
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