データセンターのLinuxサーバにセキュアシェル接続したが、(何らかの理由で)その遠隔セキュアシェル接続が切断されてしまった、という経験は読者にも何度もあるのではないだろうか。そのサーバに再接続するとき、皆さんが実行した重要なコマンドはまだ実行されているだろうか。あるいは、接続が切断されたせいで、コマンドの実行が停止されているだろうか。これは場合によっては極めて分かりにくいだけでなく、皆さんが貴重な作業と時間を失う原因にもなり得る。
幸い、これを回避する方法がある。screenコマンドだ。このコマンドを使うと、そのサーバに再接続して、最後のコマンドを実行した時点から再開することができる。本記事では、このLinux管理ツールの使用方法について説明する。「Ubuntu Server 16.04」を使って説明を進めるが、screenはほぼすべてのLinuxディストリビューションで利用可能だ。
screenはどんなものなのか。簡単に言うと、screenは複数のプロセス間で物理的な端末を多重化するフルスクリーンのウィンドウマネージャだ。screenコマンドを呼び出すと、通常通りに作業できる単一のウィンドウが作成される。ユーザーは必要なだけ多くの画面を開いたり、画面を切り替えたり、切り離したり、一覧表示したり、再接続したりすることが可能だ。
それでは、この便利なコマンドを使用する手順を見ていこう。
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