どのウェブブラウザを選ぼうとも、意図的に作り出された脅威と意図せず生じた脅威の両方が存在し、使用時に危険にさらされるおそれがある。筆者は2018年4月の記事で、ブラウザセキュリティに対する5つのよくある脅威とその対処方法を紹介したが、ウェブブラウザを標的とする脅威は5つどころではない。こうした検知困難な攻撃に対して効果的な保護対策を実施することが、今なお極めて重要だ。
筆者はマルウェア対策サービスLastlineの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のChristopher Kruegel氏と本件について意見を交わし、ブラウザセキュリティの概念について議論した。
「現在使用されているすべてのソフトウェア中で、最も外部にさらされているのがブラウザだ」。Kruegel氏はこのように語る。「常に外の世界と接続されており、サイバー犯罪者がマルウェアに感染させたウェブサイトやアプリケーションとやりとりすることも少なくない。ブラウザはデータの宝庫と言える強力なツールであり、セキュリティを突破されれば、ユーザーに関する大量のデータが攻撃者の手に渡ってしまうおそれがある。そのようなデータには、住所や電話番号、クレジットカードデータ、電子メール、ID、パスワード、閲覧履歴、ブックマークといった秘密情報もあるだろう」(Kruegel氏)
この点を念頭に置いて、ブラウザベースのよくある脅威とその対策について、Kruegel氏と筆者が議論した内容を以下に紹介する。
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