大学を卒業して初めての職場、あるいは部署異動でこれまでとは異なる場所で働く――。ここで重要になってくるのが、ITの使い方だ。どんな業務にもITは欠かせなくなっている。今まで使ったことがないだけに、わからないことだらけかもしれない。
しかし、きちんと理解すれば、ITはそれほど難しくはないはずだ。ここでは、企業人として知っておくべき企業ITの基本を、新入社員と先輩の会話を通じて説明する。「こんなの常識でしょう」という人も、「今の若い人はこんなことを考えているのか」的な視点から読んでほしい。
- 朝日クン:中堅精密機器ベンダーに新入社員として入社。営業部に配属。私大文系出身で「ITに精通している」とは言いがたい
- 田中先輩:入社10年目で朝日クンの教育係。過去に2年程情報システム部門に在席
「勝手にBYOD」がダメな理由
田中先輩 1週間の新人研修、お疲れさま。午後は営業部全員の前で「研修で感銘を受けた話」をテーマにプレゼンしてもらうよ。
朝日クン …はい。研修1日目に聞かされた「社長の武勇伝~オレが破天荒だった頃~」の話でもいいですか。
田中先輩 いい切り返しじゃないか。営業部員として合格だ(笑)。真面目な話、何が印象に残った?
朝日クン 情報資産の取り扱いです。特に営業部はお客さまの情報を扱うことが多いから、くれぐれも注意するようにと。
残り本文:約5558文字 ログインして続きを読んでください。