セキュリティ

ハイテク企業にセキュリティと民主主義の尊重を求める意味

ロシアのプロパガンダやフェイクニュースでFacebookが悪用されたという事実はどのような意味を持っているのか――。大学などで政治やテクノロジ、人工知能などを議論しているGarry Kasparov氏が考察した。

 2016年の米国大統領選挙へのロシアの干渉に関して、特別検査官Robert Mueller氏の捜査によって、さらなる事実が明るみとなった。SNSを通じ、米国の既存の党派間の緊張を刺激するというロシア政府の企みは、数百万ドル規模の高度なオペレーションによって実現したのもので、その結果、2月には13人のロシア国民と3つの企業が起訴されている。

 ハイテク生活の危険性について言及する記事が頻繁にニュースの見出しを飾っているが、それが単なるヒステリーなのか、それとも脅威の高まりであるのかを見極める必要がある。

 自動運転車による初の死亡事故と同じ日には、調査会社が投票者5000万人以上の個人情報を収集したことで、Facebookが批判の矢面に立たされた。アリゾナ州での歩行者の死亡事故はもちろん悲劇であり、本件は、最新技術の急成長の裏に失敗や危険がつきまとうのが世の常であることをわれわれに思い出させてくれる。

 しかし、われわれやわれわれの社会がハイテク環境で直面する脅威との関連という点では、Facebookのニュースやすでに明らかとなっている、ロシアのプロパガンダやフェイクニュースによる同プラットフォームの悪用の方がはるかに重要な意味を持っている。

 サービスの対価としてユーザーの個人情報を交換することは、現代社会では極めて一般的である。今回のFacebook関連のニュースに関してだが、これは技術的なデータへの不正アクセスではなく、ビジネスモデルの問題である。

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