人工知能(AI)機能を備えた“データ統合”ツールが増えている。
データ統合とは、企業内の複数の部署にある顧客データなどを一定のルールを作って一つに統合し、そのデータをいろいろな分野で活用できるようにする作業を指す。
例えば、複数の部署が同じ取引先から別々に注文を取っており、企業名の表記がカタカナ表記とアルファベット表記のように異なっている場合、各取引先とどの程度の取引がどれくらいの頻度で発生しているか、といったことが分かりにくい。こうした場合、それぞれの部署が持つ取引データに対し、データ統合やクレンジングを実行すれば、正確な数字が把握でき、効果的な営業施策につなげられる。
各支店が持っているデータの項目が同じ内容を示していながら「商品」「製品」などと異なっていたり、同じ「製品番号」という項目であっても違う通し番号を使っていたりといったケースもある。これらのデータは統一のツールを作って一元化しないと、正確な売り上げなどは把握できない。
AI機能を備えたデータ統合ツールは、こうしたデータの統合やクレンジングの際に必要になる処理をAIが自動で判断し、短時間で実行するツールだ。項目名などのメタデータや数字表記の桁数のルール、企業名の表記ルールなどを自動で認識、統一する。ここでは、このようなAI機能を備えるツールやサービスを3つ紹介する。
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