PaaS

「Microsoft Azure」入門--進化を続けるMSのクラウドプラットフォーム

「Microsoft Azure」は、マイクロソフトのクラウドサービスプラットフォームだ。同社の占有技術だけでなく、オープンソース技術も統合されており、利用できるサービスが次々に追加されている。(2017年9月11日公開、2020年10月12日更新)。

 クラウドコンピューティングの登場によって、企業は莫大な資金と労力を投じてデータセンターを建設することなく、またワークロードの変動のせいで利用率の低いサーバーにコストをかけることなく、コンピューティングリソースを迅速にプロビジョニングできるようになった。

 Microsoftのクラウドコンピューティングプラットフォーム「Microsoft Azure」は、2010年2月に提供が開始された。Azureには、仮想マシン、オブジェクトストレージ、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)といった従来のクラウドサービスに加えて、Microsoftのプロプライエタリ技術を利用するサービスもある。たとえば「Azure RemoteApp」(2017年8月末で提供終了)では、仮想マシンを使用して「Windows」プログラムをデプロイし、Windows、「macOS」「Android」「iOS」上のクライアントからリモートデスクトップ接続でそのプログラムを利用することができる。また、Azureは「Active Directory」や「SQL Server」など、Microsoftの一般的なエンタープライズソリューションのクラウドホスト版も提供している。

 このAzure入門記事では、Azureの新しいサービスとその利用方法に関する情報をITリーダーにお届けする。

概要

  • どんなものなのか:さまざまなクラウドコンピューティングサービスの集合体だ。リモートでホストおよび管理されるバージョンのMicrosoftのプロプライエタリ技術や、仮想マシン内にデプロイできる各種Linuxディストリビューションなどのオープン技術が提供されている。
  • なぜ重要なのか:Azureは初期投資が不要で、リソースプロビジョニングの遅延時間がほとんどなく、キャパシティーをオンデマンドで利用できる。料金は使用量に応じて請求されるため、オンプレミスのWindowsサーバーからクラウドに移行する企業にとって、魅力的な選択肢だ。
  • 誰が影響を受けるのか:Azureはガレージをオフィスにしているようなスタートアップ企業からFortune 500企業まで、あらゆる規模の組織で利用可能だ。移行が容易であるため、既に「Windows Server」環境を運用している組織にとっては、最もニーズに合った選択肢かもしれない。
  • いつから利用できるのか:2010年2月に一般提供が開始された。それ以来、さまざまなサービスや地域データセンターが頻繁に追加されている。
  • どうすれば利用できるのか:Microsoft Azureにサインアップした新規ユーザーには、30日間有効な200ドルのサービスクレジットが提供される。このクレジットは、Microsoftが提供するあらゆるサービスで利用可能だ。スタートアップや非営利団体、大学向けには、さらなる割引やクレジットが用意されている。

どんなものなのか

 Microsoft Azureは相互運用可能なクラウドコンピューティングサービスのプラットフォームであり、標準ベースのオープンソース技術と、Microsoftや他の企業のプロプライエタリソリューションが含まれる。オンプレミスのサーバー環境を構築する場合や、従来型のデータセンターから物理サーバーをリースする場合と異なり、Azureの料金体系はリザーブドキャパシティーではなくリソース使用量に基づいている。料金はサービスやストレージの種類、Azureインスタンスがホストされる物理的な場所によって異なる。

 たとえば、「Azure Storage」の料金は冗長性や分散のオプションによって変わる。米国中部リージョンの場合、1つのデータセンター内で3つのコピーを保存する「Hot Locally Redundant Block Blob Storage」(LRS-HOT)の料金は、1GBあたり0.0184ドルからだ。1つのデータセンター内に3つのコピーを保管し、地理的に離れた第2のデータセンターに別の3つのコピーを保存する「Geographically Redundant Storage」(GRS-HOT)は、1GBあたり0.0368ドルから。第2のデータセンターへの読み取りアクセスが可能な「Read-Access GRS」(RAGRS-HOT)は、1GBあたり0.046ドルからだ。

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