「失敗博物館」が集めるザンネンな製品--目的は「失敗から学ぶ」 - (3 / 9)

提供：Sofie Lindberg

コスト管理ができなかった「Lego Technic」と光ファイバー

　1990年代後半、Legoは深刻な財務問題を抱えていた。その当時、社をあげて取り組んでいた製品ラインのひとつが、光ファイバーキットだった。

　数年前、LegoのデザイナーであるMark Stafford氏はRedditで、特定のセットにかかるコストやマージンについての考えが同社にまるでなかったと説明した。

　Stafford氏は次のように述べている。「もっともショッキングだったのは、マイクロモーターや光ファイバーを含むセットについてわかったことだった。どちらのケースも、そうしたパーツの調達コストが、セット全体の販売価格よりも高かった」

　こういう赤字商品に加えて、1970年代からLegoで働いていたデザイナーを解雇し、蓋を開けてみればLegoの組み立てについて何も知らない、有名大学でデザインを専攻した卒業生30人を雇い入れたことも、思わぬ落とし穴となった。この時期にパーツ数は倍増し、ロジスティクスや在庫の問題が起こってしまった。