三菱東京UFJ銀行(2018年4月に三菱UFJ銀行に商号変更)などを傘下に抱える三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)はこの5月に“最高デジタル変革責任者(Chief Digital Transformation Officer:CDTO)”を新設、グループの最高情報責任者(CIO)である亀澤広規氏が就任した。
同グループのデジタル化の状況を同行のデジタル企画部プリンシパルアナリストの柴田誠氏が7月14日に開催されたイベント「CDOフォーラム2017~デジタル変革に挑み、企業競争力に変える」で解説した。
ファイナンスとテクノロジを掛け合わせた「FinTech」によって既存の金融機関も変革を求められている。ある調査によれば、日本のFinTech投資額は増加傾向にあるという。
2011年は5万ドル程度だが、2015年には6500万ドル、2016年には1億5400万ドルと倍増している。それでも「世界と比べると日本の投資レベルは1%に達するか否か。東京の経済規模を踏まえると、さらなる増加が見込まれる」(柴田氏)
三菱東京UFJ銀行は、2000年7月にインターネットバンキングやモバイルなどの新サービスを開発するIT事業部を設置。2015年にはグループ全体のイノベーションを推進するデジタルイノベーション推進部に移行させて、イノベーションラボや海外イノベーションオフィスを開設してきた。
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