新たなランサムウェア攻撃による被害が、民間企業や政府機関を中心に世界規模で拡大している。
ウクライナでの被害は特に深刻で、同国の内務省は国内における過去最大規模のサイバー攻撃と称している。ほかにも、デンマークやロシア、英国などでも被害が発生しており、この攻撃が、5月に起きたランサムウェア攻撃「WannaCry」を上回る深刻な規模であることを示唆する多くの兆候が出はじめている。
最新の攻撃は「Petya」から派生した「GoldenEye」のクローンによるものだ。被害をさらに深刻にしている原因は、その挙動の仕組みにある。すなわち、WannaCryによるコンピュータへの感染を可能にしたセキュリティ上の脆弱性と同じものが使われている。WannaCryの被害が広範囲だったにもかかわらず、GoldenEyeは、どのようにして世界的に拡散することができたのだろうか。
GoldenEye/Petyaとは何か
今回のサイバー攻撃が引き起こした損害の全貌を解明するのは時期尚早だ。それでも、セキュリティ調査会社Bitdefenderは、同ランサムウェアを特定し、その機能を明らかにした。
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