PureFlow WSXのポイント
- ライセンスによってTCP高速化と帯域制御の機能を選択できる
- 距離遅延を解消する独自エンジンによりTCPスループット低下を抑制
- マイクロバーストを平滑化して解消しパケットロスを抑える
PureFlow WSXの製品解説
アンリツネットワークスの「PureFlow WSX」シリーズは、10G対応のネットワークコントローラだ。TCP高速化と帯域制御の機能を持っており、導入するソフトウェアライセンスによってどちらの機能を利用するかを選択できる。最大帯域が10Gbpsの「PureFlow WSX」のほか、TCP高速化専用で最大帯域が1Gbpsの「PureFlow WSX Lite」も用意される。
TCP高速化については、独自開発のエンジンによって距離遅延を解消し、広帯域で転送速度を向上する。帯域制御エンジンも搭載し、パケット廃棄によるTCPスループットの低下も同時に抑える仕組みとなっている。パケット廃棄が起こると、スループット低下後の回復に時間が掛かることが多いが、独自の輻輳制御アルゴリズムを搭載し、回復時間を短縮することで転送速度の低下を防止する。
帯域制御については、マイクロ秒単位のスケジューリング精度でパケット送出タイミングを調整でき、安定した転送速度を維持する。高精度シェービング技術を搭載することで、マイクロバースト(爆発的な通信データ量の増大)を平滑化し、パケットロスが発生しにくいネットワークを構築する。
運用管理を容易にする機能も備える。遠隔での自動設定や設定変更を可能するAPI機能を標準で備えており、設定を補助するアプリケーションを開発できる。これを利用して、GUI画面で操作できるようにしたり、タイムスケジュールによって設定を変更したりすることも可能になる。また、専用ソフトウェア「モニタリングマネージャ2」により、同製品を通過するポートやシナリオ単位で、ネットワークに流れるトラフィックの可視化やトレンド分析に必要な統計情報の蓄積、グラフ表示、レポート作成も行える。
用途と機能 | TCP高速化と帯域制御の機能を備えたネットワークコントローラ |
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特徴 | ソフトウェアライセンスによってTCP高速化、または帯域制御の機能を選択。独自エンジンにより距離遅延を解消してTCPスループット低下を抑制、マイクロバーストを平滑化してパケットロスを抑制する |